語源項目

*mia

め・女

再建 日琉祖語 名詞

*mia(女)

資料横断で引く め

単語家族と見出しの単位 4件

*mia「女」め provisional

ヴォヴィン2014は日琉祖語*mia「妻、女」を低起式として立て、ヴォヴィン2020は上代西日本語meを 日琉祖語*miaに直接遡らせる。フレレスヴィッグ・ホイットマン2008とフレレスヴィッグ2010は pJ *meを立て、その非語末形-mi-をwomina・ominaに認める。*miaと*meは競合する再建として分け、 womina・ominaの成員関係は*me説に基づく候補として示す。ヴォヴィン2010はmeと-minaを別語とみて この分析を退けるため、反対説も同じネットワークに置く。

*mia 説内
言語
日琉祖語
種別
語根
品詞
語根

ネットワークで見る

め 女 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
名詞

ネットワークで見る

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
mye / noun / woman
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l050132
me 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
名詞

ネットワークで見る

Vovin, Alexander 2022 記述
me ‘woman’, ‘wife’. Attested in: MYS 16.3865 (unidentified), MYS 16.3880 (Noto). See also EOJ mi ‘id.’ Cf. WOJ me ‘id.’
文献
The Eastern Old Japanese Corpus and Dictionary 辞典/Handbook of Oriental Studies, Section 5 Japan 17
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
Dictionary of Eastern Old Japanese(p.449)
mi 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
名詞

ネットワークで見る

Vovin, Alexander 2022 記述
mi ‘wife’. Attested in: MYS 20.4343 (Suruᵑga). See also EOJ me ‘id.’ Cf. WOJ me ‘id.’
文献
The Eastern Old Japanese Corpus and Dictionary 辞典/Handbook of Oriental Studies, Section 5 Japan 17
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
Dictionary of Eastern Old Japanese(p.449)

語形2件

をみな womina 文証
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l052346、音仮名5例
おみな omina 編集

ONCOJの訓読を見出し形として写す。語彙素l051666の2例はいずれも訓字「嫗」である。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l051666
語形の状態 文証 再建 編集 説内
主張の等級 定説 通説 提案 推測 疑義

語義12件

女。女性。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
woman
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l050132の語義1

若い女。少女。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
(young) woman
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l052346の語義1
阪倉篤義 2011 提唱
「をみな」というのは、元来は少女を意味する語であったらしい。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁035

年老いた女。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
old woman
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l051666の語義1

若い男。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
young man
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l050146の語義1
阪倉篤義 2011 提唱
もと、結婚適齢期の男女を意味する語であったようだ。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁037

若い女。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
young woman
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l050145の語義1
阪倉篤義 2011 提唱
もと、結婚適齢期の男女を意味する語であったようだ。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁037
新沢典子 取得2026-09-05 記述
文献
おとめ ウェブ資料/万葉神事語辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
項目「おとめ」、資料ID31813

処女。

阪倉篤義 2011 記述
「未通女」などと表記されて処女を言っており
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁037

男。男の子。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
man; boy
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l052350の語義1~2

男性一般。

阪倉篤義 2011 記述
男性一般を言うようになった。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁039~040

情人。恋人。

阪倉篤義 2011 記述
「をとこ」が特に情人の意味に用いられる
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁039~040

女性一般。

阪倉篤義 2011 記述
女性一般を指して言うようになる。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁039~040

若返る。よみがえる。元に戻る。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
regain youth; revive; return
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l031948aの語義1~3

年老いた女。

阪倉篤義 2011 記述
「おきな(翁)・おうな(嫗)」と対にして言われるように、老女の意味である。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁034

諸説 12説/主張38件

日琉語族内部の比較9説

日琉諸語どうしの対応と内的再建によります

*mia「女」単語家族

主張2件

ヴォヴィン2014の日琉祖語*mia「妻、女」を中心に置く。ヴォヴィン2020は上代西日本語meを 日琉祖語*miaに直接遡らせ、*iaの単母音化の例に挙げる。

再建 提案

ヴォヴィンは日琉祖語*mia「妻、女」を低起式として再建する。

発表スライドは日琉祖語再建を著者自身のものと明記し、タイ祖語*mia「妻」との対応表に置く。 発表全体は両語族の関係を接触によるものとし、この語の借用方向と個別の反映形を示さない。

Vovin, Alexander 2014-06-26/2014-06-27 提唱
wife, woman | *mia | L | *mia 'wife' | A2
文献
Out of the Southern China? – Some philological and linguistic musings on the Urheimat of the Japonic language family 文書/XXVIIe Journées de Linguistique - Asie Orientale
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
スライド「Japonic monosyllabic words (1)」
継承・形変化 提案

ヴォヴィン2020は上代西日本語me「女」を日琉祖語*miaに遡らせる。

ヴォヴィン2020は上代西日本語meから日琉祖語*miaへの関係を不等号で明記し、直前で 日琉祖語*iaの単母音化を説明する。ONCOJは同じ語をmyeと転写するため、単位の綴りはONCOJに従う。

Vovin, Alexander 2020 提唱
WOJ me ‘woman’ < PJ *mia
文献
A Descriptive and Comparative Grammar of Western Old Japanese 書籍
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第2章§2.2(p.48)
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
mye / noun / woman
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l050132

フレレスヴィッグ・ホイットマンの*me母音上昇説

主張1件

競合 *mia「女」単語家族に対して

日琉祖語*meの語末反映をmye、非語末反映を-mi-とし、womina・ominaを交替の証拠に用いる。 wominaの語形は音仮名で確認できる。ominaは訓字書きに限られる。

再建 提案

フレレスヴィッグ・ホイットマン2008はpJ *me「女」を再建し、語末でmye、非語末で-mi-としてwomina・ominaに現れると分析する。

上代日本語内部のmyeと-mi-の交替を日琉祖語*eの根拠に用いる分析である。 wominaはONCOJに音仮名5例がある。ominaの2例は訓字書きで、語形の文証は同じ条件にない。 フレレスヴィッグ2010も同じ再建とwominaの分析を通史の音韻節に掲げる。

Frellesvig, Bjarke 2008 提唱
*me mye ‘woman’ ~ -mi- (womina ‘young woman’)
文献
Evidence for Seven Vowels in Proto-Japanese 書籍所収論文/Proto-Japanese: Issues and Prospects
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第1章§3.2、表21(p.25)
Frellesvig, Bjarke 2008 提唱
nonfinally this morpheme surfaces as -mi-, as in womina ‘young woman’ … or omina ‘old woman’
文献
Evidence for Seven Vowels in Proto-Japanese 書籍所収論文/Proto-Japanese: Issues and Prospects
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第1章§3.2、表21直後(p.25)
Frellesvig, Bjarke 2010 記述
*me ‘woman’ > OJ mye ~ womina (< *wo-me-na ‘small-female-person’)
文献
A History of the Japanese Language 書籍
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
§2.7.2.3、例35(p.47)

ヴォヴィンのme・-mina別語説

主張1件

反論 フレレスヴィッグ・ホイットマンの*me母音上昇説に対して

omina・omunaの表音資料、複合語wotomeの-me、想定される*n脱落を検討し、meと-minaを別語とみる。

別語彙素 提案

ヴォヴィン2010は上代日本語meとwomina・ominaの-minaを別語とみて、*n脱落を介した同源分析を退ける。

著者自身の反論を原本のpp.196–197で確認した。wominaの語形自体は上代に音仮名書きされるが、 その-minaをmeの保存形とする分析には、wotomeの-meと*n脱落の説明が競合する。

食い違う主張 フレレスヴィッグ・ホイットマン2008はpJ *me「女」を再建し、語末でmye、非語末で-mi-としてwomina・ominaに現れると分析する。

meの非語末形を-mi-としてwomina・ominaに認める分析を退ける。

食い違う主張 ヴォヴィン2020は、ホイットマン1985が上代日本語mê「女」を*minaに遡らせた説を報告する。

ホイットマンの*mina>*meという*n脱落説を退ける。

Vovin, Alexander 2010 反対
most likely, the two forms are completely unrelated
文献
Koreo-Japonica: A Re-evaluation of a Common Genetic Origin 書籍
立場
反対(別の説を退けます)
箇所
例264(pp.196–197)

阪倉の年齢・性による四語体系

主張4件

おきな・をぐな・おみな・をみなを年齢と性の二軸に置く。年少の対ではぐ/み、 年長の対ではき/みを性に対応する要素とみる。イザナキ・イザナミのき/みも後者に並行する関係に置く。

comparison_set 提案

阪倉は少年をぐなと少女をみなを対に置き、第二音節のぐを男性、みを女性を表わす要素とみる。

をみなは上代の音仮名書きを持ち、をぐなの語形は日本書紀の訓注に現れる。 第二音節を性の標識とする切り分けは阪倉の分析である。

阪倉篤義 2011 提唱
「ぐ」が男性を、「み」が女性を表わしている。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁035
comparison_set 提案

阪倉はおきなとおみなを対に置き、第二音節のきを男性、みを女性を表わす要素とみる。

おきなは上代の音仮名書きを持つ。おみなの上代例は訓字書きに限られ、語形は訓読に依る。 阪倉はイザナキ・イザナミも同じ関係に置く。

阪倉篤義 2011 提唱
「き」が男性を表わし、「み」が女性を表わしているのに並行する。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁035
comparison_set 提案

阪倉はおきな・をぐな・おみな・をみなを、年長/年少と男性/女性の二軸で構成された四語の体系とみる。

四語の形と意味を二軸に整理した阪倉の提案である。wominaとokinaには上代の音仮名書きがあり、 wogunaは日本書紀の訓注、ominaはONCOJの訓読が語形の根拠になる。男性を表わす要素が 年少側のぐと年長側のきに分かれる理由は、この箇所で説明されない。

阪倉篤義 2011 提唱
以上の四語は、きわめて論理的な関係をもって構成されていると認められる。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁036
comparison_set 提案

阪倉は男神イザナキと女神イザナミのき/みを、おきなとおみなの性を表わす要素に並行する関係とみる。

『古事記』は二神の名を音仮名書きと明記し、妹を伴うイザナミをイザナキと対に置く。 語末のき/みを性の要素として切り分ける部分は阪倉の形態分析である。

阪倉篤義 2011 提唱
イザナキが男神、イザナミが女神であるのも同様の関係である。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁035~036
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) 2026-08-15 記述
伊(耶)那岐神;次,妹伊耶那美神
文献
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) データセット/zh.wikisource.org
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
『古事記』上巻、神世七代

阪倉のをとこ・をとめ構成説

主張5件

をとこ・をとめを共通要素をとと性を区別するこ/めに分ける。をとは若返る意の動詞をつと 関係づけ、両語の古い指示範囲を若々しい結婚適齢期の男女とみる。

comparison_set 提案

阪倉はをとこ・をとめを一対に置き、共通要素をとに続くこを男性、めを女性を表わす要素とみる。

両語はONCOJで別々に文証される。をと・こ・めへの切り分けと性の分析は阪倉の提案である。

阪倉篤義 2011 提唱
これは、「こ」と「め」で両性が区別されている
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁037
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l050146(wotokwo)・l050145(wotomye)
同源候補 提案

阪倉はをとこ・をとめの共通要素をとを、若返る意の動詞をつに関係づける。

ONCOJは動詞wotiを「若返る・よみがえる・元に戻る」とし、注記に「woto- young」を掲げる。 拘束要素をとの設定と動詞との同源関係は阪倉の分析である。

阪倉篤義 2011 提唱
「をつ」に関係づけうる語と考えられる(wötu〜wötö)。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁037
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 支持
woti / verb / regain youth; revive; return
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
lexicon.xml語彙素l031948a
語形成 提案

阪倉の分析では、をとこは若さに関わるをとと男性を表わすこから構成される。

共通要素をとと対立要素こを認める阪倉の分析を構造化した。両形態素を独立語として文証するclaimではない。

阪倉篤義 2011 提唱
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁037
語形成 提案

阪倉の分析では、をとめは若さに関わるをとと女性を表わすめから構成される。

共通要素をとと対立要素めを認める阪倉の分析を構造化した。めと日琉祖語*me・*miaとの関係はこの資料から決まらない。

阪倉篤義 2011 提唱
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁037
語義の配当 提案

阪倉はをとこ・をとめを、若々しい活力を備えた結婚適齢期の男女を指した語とみる。

「ようだ」を伴う阪倉の語義再建で、ONCOJの語義欄はyoung man・young womanにとどまる。

阪倉篤義 2011 提唱
もと、結婚適齢期の男女を意味する語であったようだ。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁037

折口のをとこ・をとめ神事奉仕説

主張1件

原義の異説 阪倉のをとこ・をとめ構成説に対して

wotを復活・復帰に関わる要素とし、wot-ko・wot-meを交替して神事に奉仕する男子・女子と解する。 をとめの処女義は、神以外の夫を持たない神役の女性という解釈から導く。

comparison_set 推測

折口信夫はwotを「復活する・元に戻る」と解し、wot-ko・wot-meの原義を交替して神事に奉仕する男子・女子とする。

折口は万葉歌と成年戒・神役を結ぶ民俗学的解釈として提示する。wotの語義とwot-ko・wot-meの切り方は 阪倉説に近い一方、原義を婚姻年齢より神事奉仕に置く部分には独立した音韻証拠が示されない。

食い違う主張 阪倉はをとこ・をとめを、若々しい活力を備えた結婚適齢期の男女を指した語とみる。

原義の中心を婚姻適齢から神事奉仕へ移す。

折口信夫 1928-09 提唱
常に交替して神事に奉仕する男子・女子が、wot-ko, wot-meなのであつた。
文献
万葉集研究 ウェブ版/青空文庫
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
節「をとめ・をとこ」
新沢典子 取得2026-09-05 伝聞
文献
おとめ ウェブ資料/万葉神事語辞典
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
項目「おとめ」、資料ID31813

阪倉のおみな・おうな形変化説

主張1件

おみながomina>omna>ouna>o:naと変化して、老女を指すおうなになったとする。 始点の上代語形と中間形には表音資料上の留保がある。

継承・形変化 提案

阪倉はおみながomina>omna>ouna>o:naと変化して、おうなになったとする。

始点ominaは上代の訓字「嫗」に対するONCOJの訓読で、仮名書例を欠く。終点おうなはDCCJの中古資料にあり、 38例のうち表音表記は4例、残り34例は嫗である。中間形omnaは独立に文証していない。

阪倉篤義 2011 提唱
omina>omna>ouna>o:na
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁034
于 拙 2026-08-20 支持
文献
日本語通時連語コーパス(DCCJ) データセット
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
語彙素6838

阪倉のをとこ・をみな対成立説

主張10件

意味史上の展開 阪倉のをとこ・をとめ構成説に対して

元来区別されたをとめ・をみなの意味領域が接近し、をとこ・をみなの対が成立したとする。 『古事記』歌謡の共指例と万葉集二〇・四三一七の表音例を資料に挙げ、をとこ・おんなが それぞれ男性・女性一般を指すまでの適用範囲の拡大を説く。

別語彙素 提案

阪倉は、処女を指すをとめと少女を指すをみなを元来は別の語とみる。

両語がONCOJで別語彙素に立つことは区別を支持する。「未通女」表記から処女性を読み取る点は阪倉に帰属する。

阪倉篤義 2011 提唱
「をみな」とは別であった。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁037
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 支持
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
lexicon.xml語彙素l050145(wotomye)・l052346(womina)
comparison_set 定説

『古事記』応神天皇条の歌謡は、同じ女性を前半で袁登売、後半で袁美那と呼ぶ。

二つの全表音形は同一歌謡にあり、反復される「阿波志斯」と叙述の流れが同じ女性への言及を示す。

阪倉篤義 2011 記述
同一の女性を、ヲトメともヲミナとも言っている
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁038
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
阿波志斯袁登賣/阿波志斯袁美那
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
KK.42、行16・33
comparison_set 提案

阪倉は年齢範囲の近いをとめとをみなが混同され、その結果をとこ・をみなの新しい対が成立したとみる。

『古事記』歌謡の共指例は両語の意味領域の接近を示す。そこから体系の組み替えを導く部分は阪倉の説明である。

阪倉篤義 2011 提唱
両者は、年齢の似よりもあって、いつのまにか混同されてしまったらしい。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁038
comparison_set 定説

万葉集二〇・四三一七の乎等古乎美奈は、をとこ・をみなを宮仕えの男女の一対として並べる全表音例である。

ONCOJは同じ句の乎等古をwotokwo、乎美奈をwominaに同定し、双方を表音表記と注釈する。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
乎等古乎美奈能
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
MYS.20.4317、行3、語彙素l050146・l052346
吉村誠 2019 記述
文献
万葉集テキストデータ データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
万葉集20・4317、原文欄・仮名欄
阪倉篤義 2011 記述
乎等古乎美奈の花にほひ見に
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁038~039
別語彙素 提案

阪倉はをのこを男の子・従僕・軍卒など比較的身分の低い男性、をとこを結婚の相手として捉えられる男性を指した語として区別する。

ONCOJは両語を別語彙素に立て、をのこの語義をman・boy、をとこの語義をyoung manとする。社会的身分と婚姻性の対比は阪倉の語義史である。

阪倉篤義 2011 提唱
従僕とか軍卒とかの、あまり身分の高くない男性を言った
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁039
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 支持
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
lexicon.xml語彙素l052350(wonokwo)・l050146(wotokwo)
継承・形変化 定説

上代のをとこは、後代のおとこへ続く。

阪倉はをとこを同じ語の後世・今日の用法まで連続して論じ、DCCJの中古・中世資料は「をとこ」と「おとこ」を同一語彙素にまとめる。

阪倉篤義 2011 記述
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁039~040
于 拙 2026-08-20 支持
文献
日本語通時連語コーパス(DCCJ) データセット
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
語彙素224
継承・形変化 提案

阪倉はおんなをwomina>womna>wonna>onnaの変化の結果とする。

阪倉は中間段階を含む連鎖を明記する。DCCJには中古・中世の表層形「をんな」と「おんな」があるが、 womnaという中間形を独立に文証する資料はこの項目で確認していない。

阪倉篤義 2011 記述
womina>womna>wonna>onna
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁034
于 拙 2026-08-20 支持
文献
日本語通時連語コーパス(DCCJ) データセット
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
語彙素252
語義変化 提案

阪倉は結婚相手としての男性を指したをとこの適用範囲が、男性一般へ広がったとする。

上代のyoung manというコーパス語義と後世の一般的な男の語義は確認できる。婚姻性を原義として変化を方向づける点は阪倉の説明である。

阪倉篤義 2011 提唱
やがてその適用の範囲が広がって、男性一般を言うようになった。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁039~040
語義変化 提案

阪倉はをとこの一般化に伴い、対語のをみなから続くおんなも女性一般を指すようになったとする。

ONCOJのwominaはyoung woman、後世のおんなは女性一般を指す。両語の対関係によって意味拡張を説明する部分は阪倉の提案である。

阪倉篤義 2011 提唱
女性一般を指して言うようになる。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁039~040
語義変化 提案

阪倉は後世のをとこ「情人」を、結婚相手として考えられる男性という古い意味の名残りとする。

情人義の由来を婚姻対象としての古義に求める阪倉の意味史である。

阪倉篤義 2011 提唱
「をとこ」が特に情人の意味に用いられるのは、その名残りである
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「おんな」の語源」、ダンプ頁039~040

マーティン・ホイットマンの*miCa・*mina説

主張2件

代替 *mia「女」単語家族に対して

マーティン1987はmyeを*miCaに遡らせ、*minaとの同一視を可能性として示す。 ヴォヴィン2020はホイットマン1985によるmê < *minaを報告するが、ホイットマンの原本は未確認である。

再建 提案

マーティンは女のmeをmye、さらに*miCaに遡らせ、*mina=*mi-naとの同一視を可能性として添える。

myeから*miCaまでは疑問符を伴わない。*minaとの同一視には疑問符が付く。 マーティンの星印は文証されない形を示し、時代を特定しないため、*miCaを日琉祖語*miaと同じ綴りには直さない。

Martin, Samuel Elmo 1987 提唱
1.3b me < mye < *miCa (?= *mina [= *mi-na]). 'female'; cf. -mi-.
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第5章§5.9(p. 474)
再建 通説

ヴォヴィン2020は、ホイットマン1985が上代日本語mê「女」を*minaに遡らせた説を報告する。

ホイットマン1985の原本は手元に無く、ヴォヴィン2020の帰属付き要約から記録する。 同じ注は-mînaが単独で「女」を意味するという分析もホイットマンに帰する。

Vovin, Alexander 2020 伝聞
-mîna probably means ‘woman’ by itself, as suggested by Whitman (cf. OJ mê ‘woman’ < *mina)
文献
A Descriptive and Comparative Grammar of Western Old Japanese 書籍
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
第4章§2.6.1、注112(p.321)

段の記載なし3説

比較の段を記していない説

フレレスヴィッグ・ホイットマンの中期朝鮮語比較

主張1件

中期朝鮮語myənɨriとpJ *meを対応させ、pJ *eの母音上昇を支える比較に用いる。 中期朝鮮語をwifeと訳す点にはヴォヴィン2010の反論がある。

同源候補 提案

フレレスヴィッグ・ホイットマン2008はpJ *me「女」と中期朝鮮語myənɨri「妻」を母音対応の同源語組に置く。

表46fは両語を対応表に置き、直後の本文は「女」の組を語末・非語末の母音上昇を示す最も明瞭な例とする。 中期朝鮮語の語義と比較の成立にはヴォヴィン2010の反論がある。

Frellesvig, Bjarke 2008 提唱
myənɨri ‘wife’ :: mye, mi- < *me ‘woman’
文献
Evidence for Seven Vowels in Proto-Japanese 書籍所収論文/Proto-Japanese: Issues and Prospects
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第1章§5.2、表46f(p.37)

ヴォヴィンの中期朝鮮語比較批判

主張1件

反論 フレレスヴィッグ・ホイットマンの中期朝鮮語比較に対して

中期朝鮮語myènól(í)の語義を「息子の妻」に限るとして、上代日本語meとの比較を退ける。

別語彙素 提案

ヴォヴィン2010は中期朝鮮語myènól(í)の語義を「息子の妻」に限るとし、上代日本語meとの同源比較を退ける。

ヴォヴィンは中期朝鮮語辞書二点を根拠に語義をdaughter-in-law (son's wife)と限定し、 wifeという訳は比較を改善するために持ち込まれたと批判する。

食い違う主張 フレレスヴィッグ・ホイットマン2008はpJ *me「女」と中期朝鮮語myənɨri「妻」を母音対応の同源語組に置く。

比較の前提になる中期朝鮮語の語義を争う。

Vovin, Alexander 2010 反対
文献
Koreo-Japonica: A Re-evaluation of a Common Genetic Origin 書籍
立場
反対(別の説を退けます)
箇所
例264(p.196)

川本のオーストロネシア語族比較

主張4件

wotöを前上代日本語*mputöに遡らせてオーストロネシア祖語buzaと比較し、wominaには 前段階mpōminaを置いてポリネシア祖語fafineと比較する。複数の独自の音変化を仮定するためdubiousと評価する。

再建 疑義

川本1976はをとこ・をとめの共通要素wotöを、婚姻可能年齢の若さを表わすとされる*mputöに遡らせる。

川本独自の鼻音形・母音交代を前提とする外的比較である。論文は上代日本語の音素数が少なく 形と意味の一致が偶然になりうると認め、対応音の規則性を個別語だけでは確立していない。

川本崇雄 1976-06-30 提唱
文献
日本語親族名称語源考 論文/民族學研究
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
英文要旨12.1(p.58)
同源候補 疑義

川本1976は前上代日本語*mputö「若い、婚姻可能年齢の」とオーストロネシア祖語buzaを対応させる。

c-woto-mputo-kawamoto1976と同じ方法上の問題があり、この項目では他の資料による追試を確認していない。

川本崇雄 1976-06-30 提唱
文献
日本語親族名称語源考 論文/民族學研究
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
英文要旨12.1(p.58)
再建 疑義

川本1976はwominaをwo+minaに分けにくいと論じ、前段階にmpōminaを置く。

論文自身が音韻的説明のために独自の鼻音形、第一母音弱化、方言合流を組み合わせる。 wominaをwo+minaに分けない点は*meの非語末形を想定する分析と食い違う。

食い違う主張 フレレスヴィッグ・ホイットマン2008はpJ *me「女」を再建し、語末でmye、非語末で-mi-としてwomina・ominaに現れると分析する。

womina内部に*meの非語末形-mi-を認める切り方と食い違う。

川本崇雄 1976-06-30 提唱
OJp. wonna, womina ‘girl’ < mpōmina : PPN fafine ‘woman’
文献
日本語親族名称語源考 論文/民族學研究
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
英文要旨12.2(p.58)、本文§12(p.67)
同源候補 疑義

川本1976は前上代日本語mpōminaとポリネシア祖語fafine「女」を対応させる。

c-womina-mpomina-kawamoto1976と同じ複数の仮定に依存し、この項目では外部資料による音韻対応の追試を確認していない。

川本崇雄 1976-06-30 提唱
文献
日本語親族名称語源考 論文/民族學研究
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
英文要旨12.2(p.58)、本文§12(p.67)

その他の主張5件

仮名書例 定説

ONCOJがominaと読む2例はいずれも訓字書きで、上代の韻文に語形を直接示す仮名書例は無い。

ONCOJの表記種別では2例ともLOGで、字面は同じ「嫗爾為而也」である。129aと129bは 同一歌の二つの本文にあたり、独立した二首を数えたものでもない。ominaはONCOJの訓読として記録する。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l051666、およびMYS.2.129a・MYS.2.129bのXML
comparison_set 定説

『古事記』国生み段では、イザナミがイザナキを袁登古、イザナキがイザナミを袁登賣と全表音で呼び、やり直しの場面でも同じ対が反復される。

『古事記』本文は二つの呼称をともに「此十字以音」の範囲に置く。最初の発話と男女の順を改めた 二度目の発話で、イザナミと袁登古、イザナキと袁登賣の対応は変わらない。

古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) 2026-08-15 記述
阿那迩夜志愛袁登古袁
文献
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) データセット/zh.wikisource.org
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
『古事記』上巻、国生み
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) 2026-08-15 記述
阿那迩夜志愛袁登賣袁
文献
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) データセット/zh.wikisource.org
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
『古事記』上巻、国生み
comparison_set 定説

『古事記』と『日本書紀』は、をぐなを小碓命・小碓尊の別名ヤマトヲグナに用いる。

『古事記』の具那二字に音注があり、『日本書紀』は日本童男の童男を鳥具奈と訓注する。 普通名詞と人物名は別単位のまま、名称内の用例として結ぶ。

古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) 2026-08-15 記述
小碓命。亦名倭男具那命。具那二字以音。
文献
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) データセット/zh.wikisource.org
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
『古事記』中巻、景行天皇条
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) 2026-08-15 記述
是小碓尊。亦名日本童男。童男、此云鳥具奈。
文献
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) データセット/zh.wikisource.org
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
『日本書紀』巻第七、景行天皇二年三月
同一性 定説

倭男具那命と倭建命、日本童男と日本武尊は、いずれも小碓命・小碓尊の名として同一人物を指す。

『古事記』と『日本書紀』の本文が同一人物の別名として明記する。

古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) 2026-08-15 記述
名倭男具那王者也。自今以後、應稱倭建御子。
文献
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) データセット/zh.wikisource.org
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
『古事記』中巻、景行天皇条
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) 2026-08-15 記述
亦名日本童男。亦曰日本武尊。
文献
古事記・日本書紀(中文版ウィキソース) データセット/zh.wikisource.org
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
『日本書紀』巻第七、景行天皇二年三月
同定 通説

ヴォヴィン・イシサキ=ヴォヴィン2022は東国上代語にme「女、妻」とmi「妻」を立てる。

東国上代語辞典の見出しと所在を頁画像で確認した。辞典はmeとmiを相互参照し、 両形から上代西日本語meも参照する。

Vovin, Alexander 2022 記述
me ‘woman’, ‘wife’ […] See also EOJ mi ‘id.’ Cf. WOJ me ‘id.’
文献
The Eastern Old Japanese Corpus and Dictionary 辞典/Handbook of Oriental Studies, Section 5 Japan 17
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
Dictionary of Eastern Old Japanese(p.449)
Vovin, Alexander 2022 記述
mi ‘wife’ […] See also EOJ me ‘id.’ Cf. WOJ me ‘id.’
文献
The Eastern Old Japanese Corpus and Dictionary 辞典/Handbook of Oriental Studies, Section 5 Japan 17
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
Dictionary of Eastern Old Japanese(p.449)

単語家族の成員6件

語根拠
*miac-mia-vovin2014
めc-mia-mye-placement
mec-eoj-me-mi-attestation
mic-eoj-me-mi-attestation
をみな(womina) 候補フレレスヴィッグ・ホイットマンのpJ *me説で非語末形-mi-を含む。*miaへの直接の帰属は資料が述べず、ヴォヴィン2010はmeと-minaの同源分析を退ける。
おみな(omina) 候補フレレスヴィッグ・ホイットマンのpJ *me説で非語末形-mi-を含む。上代の仮名書例は未確認で、ヴォヴィン2010はこの証拠上の弱点を反論に用いる。

関連する単位14件

*me 説内

女。

フレレスヴィッグ・ホイットマン2008の再建形。ヴォヴィン2014の*miaとは別単位に置く。

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myənɨri 文証

息子の妻。嫁。

フレレスヴィッグ・ホイットマン2008はmyənɨriをwifeと訳す。ヴォヴィン2010は 中期朝鮮語myènól・myènólíの意味をdaughter-in-law (son's wife)に限るとする。

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いざなき 伊耶那岐神・伊耶那岐命 文証

男神イザナキ。

『古事記』上巻は伊耶那岐神と妹伊耶那美神を並べ、二神の名を音仮名書きと注記する。

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いざなみ 伊耶那美神・伊耶那美命 文証

女神イザナミ。

『古事記』上巻は伊耶那岐神と妹伊耶那美神を並べ、二神の名を音仮名書きと注記する。

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やまとをぐなのみこと 倭男具那命 文証

小碓命の別名。のちの倭建命。

『古事記』中巻は小碓命の別名を倭男具那命とし、具那の二字を音仮名書きと注記する。 『日本書紀』巻第七は小碓尊の別名に日本童男と日本武尊を挙げ、童男を鳥具奈と訓注する。

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やまとたけるのみこと 倭建命・日本武尊 文証

倭建命。日本武尊。

『古事記』中巻と『日本書紀』巻第七が小碓命・小碓尊の別名として記す。

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をのこ 男・男の子 文証

男。男の子。

ONCOJは語彙素l052350に6例(歌6首)を数え、音仮名1例・訓字5例。語義は「man; boy」とし、 wo、格助詞no、kwoからなる複合語と分析する。

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おうな 嫗 文証

年老いた女。

DCCJは中古・中世の語彙素6838に38例を数える。表層形は嫗34例、おうな3例、オうな1例である。 阪倉2011はおみなからの変化形とする。

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*mputwo 説内

若い。婚姻可能年齢の。

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*buza 説内

若い。婚姻可能年齢の。

ネットワークで見る

*mpomina 説内

少女。

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*fafine 説内

女。

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*こ 説内

男性を表わすとされる要素。

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*め 説内

女性を表わすとされる要素。

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用例0件

用例はありません。

外部データベース2件

女 語源由来辞典

異表記: おんな

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目 語源由来辞典

異表記: 眼・め

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