語源項目

*mukap-

むかふ・向

再建 日琉祖語 動詞語根

*mukap-「向かふ」と琉球祖語*mukaw-からなる単語家族

資料横断で引く むかふ

単語家族と見出しの単位 16件

*mukap-「向」むかふ 編集

平子2024の*mukap-「向かう」を語根に置き、ONCOJの上代日本語mukap-と 尹2026の琉球祖語*mukaw-以下の形成・借用系列を同じ単語家族に収める。 語構成に使われる*puta-・*ma-・*-iは成員から除き、尹2020の昔の系列を同じ語根の派生として加える。

*mukap- 説内
言語
日琉祖語
種別
語根
品詞
動詞語根

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むかふ 向 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
動詞(四段)

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National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
mukap / verb / QD / intransitive / face i
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l031721a
*mukaw- 説内
言語
琉球祖語
種別
語根
品詞
動詞語根

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*puta- 説内
言語
琉球祖語
種別
形態素
品詞
語要素

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*ma- 説内
言語
琉球祖語
種別
形態素
品詞
接頭辞

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*-i 説内
言語
琉球祖語
種別
接辞
品詞
接尾辞

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*puta-mukaw-i 説内
言語
琉球祖語
種別
語
品詞
名詞

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*ma-mukaw-i 説内
言語
琉球祖語
種別
語
品詞
名詞

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*tamkai 説内
言語
fifteenth-century-okinawan
種別
語
品詞
名詞

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*mamkai 説内
言語
fifteenth-century-okinawan
種別
語
品詞
名詞

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*taᵐbukai 説内
言語
early-proto-miyako
種別
語
品詞
名詞

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*maᵐbukai 説内
言語
early-proto-miyako
種別
語
品詞
名詞

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*taᵐbβɨkɛː 説内
言語
late-proto-miyako
種別
語
品詞
名詞

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*maᵐbβɨkɛː 説内
言語
late-proto-miyako
種別
語
品詞
名詞

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taŋkaː 文証
言語
ryu-shuri
種別
語
品詞
名詞

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尹熙洙 2026 伝聞
現代首里方言 taŋkaː「正面」
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
第4章§4.4(pp. 62–63)
taŋkaː-maŋkaː 文証
言語
ryu-shuri
種別
語
品詞
副詞

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尹熙洙 2026 伝聞
taŋkaː-maŋkaː「向かい合うさま」
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
第4章§4.4(p. 63)

語形0件

語形情報はありません。

語形の状態 文証 再建 編集 説内
主張の等級 定説 通説 提案 推測 疑義

語義2件

二人で向かうこと。

尹熙洙 2026 提唱
*puta-mukaw-i「二人で向かうこと」
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 62)

真正面。

尹熙洙 2026 提唱
*ma-mukaw-i「真正面」
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 62)

諸説 2説/主張20件

*mukap-と*mukaw-の単語家族配置

主張3件

日琉祖語*mukap-を単語家族の語根に置き、本土側の上代日本語mukap-と 琉球側の琉球祖語*mukaw-を分岐させる。

再建 提案

平子2024は「向かう」の再建形として*mukap-を示す。

仁多方言mɨkoo「向こう」の音韻説明で用いられる再建形である。 日琉諸語全体の比較表は同箇所に無い。

平子達也 2024 提唱
*mukap-「向かう」
文献
出雲仁多方言における母音をめぐる音変化 論文/言語研究165
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
p.10、注15
継承・形変化 supported

ONCOJの上代日本語mukap-を日琉祖語*mukap-の本土側の文証形として配置する。

平子2024の再建形とONCOJの文証形は語形と語義が一致する。

平子達也 2024 提唱
*mukap-「向かう」
文献
出雲仁多方言における母音をめぐる音変化 論文/言語研究165
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
p.10、注15
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l031721a
継承・形変化 提案

日琉祖語*mukap-の琉球側の反映として琉球祖語*mukaw-を配置する。

平子2024は*mukap-、尹2026は*mukaw-をそれぞれ示す。 両形を直接結ぶ音対応の論証は両資料の該当箇所に無く、グラフ上の接続は編纂上の判断である。

平子達也 2024 提唱
*mukap-「向かう」
文献
出雲仁多方言における母音をめぐる音変化 論文/言語研究165
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
p.10、注15
尹熙洙 2026 提唱
*puta-mukaw-i「二人で向かうこと」
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 62)

尹2026の「一人」「前」形成・借用説

主張16件

琉球祖語*puta-mukaw-iと*ma-mukaw-iを15世紀沖縄語*tamkai・*mamkaiへ導き、 前期宮古祖語への借用時の子音挿入と後期宮古祖語*ɛːの成立から宮古語の「一人」「前」を説明する。

再建 提案

尹2026は宮古語「一人」の語源形として琉球祖語*puta-mukaw-iを再建する。

尹2026が語構成・沖縄語史・借用経路を通して提示する再建である。

尹熙洙 2026 提唱
*puta-mukaw-i「二人で向かうこと」
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 62)
再建 提案

尹2026は宮古語「前」の語源形として琉球祖語*ma-mukaw-iを再建する。

Bentley 2008に帰属する*mukaw-分析へ、尹2026が沖縄語史と宮古語への借用経路を加えた再建である。

尹熙洙 2026 提唱
*ma-mukaw-i「真正面」
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 62)
語形成 提案

尹2026は宮古語「一人」の語源形を琉球祖語*puta-・*mukaw-・*-iからなる*puta-mukaw-i「二人で向かうこと」とする。

尹2026が現代沖縄語と宮古語の語形・語義を説明するために提示する語構成である。

尹熙洙 2026 提唱
*puta-mukaw-i「二人で向かうこと」
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 62)
語形成 提案

尹2026は宮古語「前」の語源形を琉球祖語*ma-・*mukaw-・*-iからなる*ma-mukaw-i「真正面」とする。

*mukaw-を含む分析はBentley 2008に帰属すると尹2026が報告し、尹2026は借用史を加えて現代形まで導く。

尹熙洙 2026 提唱
*ma-mukaw-i「真正面」
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 62)
音韻変化 提案

尹2026は琉球祖語*puta-mukaw-iから15世紀沖縄語*tamkaiが生じたとする。

尹2026が借用元として立てる15世紀沖縄語形である。*puta-の反映以外の個別過程は留保する。

尹熙洙 2026 提唱
15 世紀沖縄語(*tamkai, *mamkai)
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 62)
音韻変化 提案

尹2026は琉球祖語*ma-mukaw-iから15世紀沖縄語*mamkaiが生じたとする。

尹2026が借用元として立てる15世紀沖縄語形である。

尹熙洙 2026 提唱
15 世紀沖縄語(*tamkai, *mamkai)
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 62)
借用 提案

尹2026は宮古語の「一人」「前」を15世紀沖縄語からの借用とし、継承語なら*mukaw-に対応する鼻音始まりが予想される点を根拠に挙げる。

同じ語根の継承動詞との子音対応を借用判定に用いる尹2026の分析である。

尹熙洙 2026 提唱
本研究はこれらを借用語とみなす
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 62)
借用 提案

尹2026は15世紀沖縄語*tamkaiが前期宮古祖語へ*taᵐbukaiとして借用されたとする。

尹2026が借用元と借用先を明示し、子音連結の適応に音声的説明を加える。

尹熙洙 2026 提唱
*tamkai, *mamkai は,前期宮古祖語 *taᵐbukai
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 63)
借用 提案

尹2026は15世紀沖縄語*mamkaiが前期宮古祖語へ*maᵐbukaiとして借用されたとする。

尹2026が借用元と借用先を明示し、子音連結の適応に音声的説明を加える。

尹熙洙 2026 提唱
*maᵐbukai として借用
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 63)
音韻変化 推測

尹2026は15世紀沖縄語*mkが[mpk]または[mbk]と実現したため、前期宮古祖語に*ᵐbukとして知覚・借用された可能性を示す。

尹2026が「恐らく」として提示する知覚的適応案である。並行例にも借用の可能性が残る。

尹熙洙 2026 提唱
*mk が [mpk] または [mbk] のように実現
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 63)
尹熙洙 2026 記述
C₁C₂ > C₁C₃C₂ のようなパターンの音挿入
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第4章§4.4注10(pp. 63–64)
音韻変化 提案

尹2026は前期宮古祖語*taᵐbukaiから後期宮古祖語*taᵐbβɨkɛːを経て宮古語の「一人」諸形が生じたとする。

尹2026の前期・後期宮古祖語の母音史に従う系列である。

尹熙洙 2026 提唱
後期宮古祖語 *taᵐbβɨkɛː
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 63)
音韻変化 提案

尹2026は前期宮古祖語*maᵐbukaiから後期宮古祖語*maᵐbβɨkɛːを経て宮古語の「前」諸形が生じたとする。

尹2026の前期・後期宮古祖語の母音史に従う系列である。

尹熙洙 2026 提唱
*maᵐbβɨkɛː を経て現在の形
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 63)
音韻変化 提案

尹2026は15世紀沖縄語から借用された*aiが後期宮古祖語*ɛːになる系列を、継承語の*aiが先に*aʑiへ変化した相対年代から説明する。

継承語と借用語の異なる反映を借用時期で説明する尹2026の相対年代案である。

尹熙洙 2026 提唱
15 世紀沖縄語の *ai が前期宮古祖語 *ai として借用
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 63)
語義変化 提案

尹2026は「二人で向かうこと」から「二人だけで他の人がいない」「他の人がいない」を経て、宮古語の「一人」が生じたとする。

首里方言の複合語に残る二人の限定義を宮古語の単独者義へ結ぶ意味変化案である。

尹熙洙 2026 提唱
「他の人はいない」という限定の意味が強くなり
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 63)
reflex-evidence 提案

尹2026は*puta-mukaw-iの接尾辞*-ja付き形を首里taŋkaːに、*ma-mukaw-iを伊江島maŋke・maŋkoと首里複合語後半maŋkaːに対応させる。

伊江島形は反映として述べられ、首里複合語後半は可能性として示される。

尹熙洙 2026 提唱
伊江島方言の maŋke~maŋko
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(pp. 62–63)
尹熙洙 2026 提唱
後半が *ma-mukaw-i-ja を反映する可能性
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4章§4.4(p. 63)
rejection 提案

尹2026は*ta-「手」を含む*ta-mukaw-iも候補として検討し、意味的な繋がりが不明として*puta-mukaw-iを採る。

尹2026自身が代案と選択理由を明示する。代案の音韻的可能性は否定されない。

尹熙洙 2026 反対
意味的な繋がりが定かではない
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
反対(別の説を退けます)
箇所
第4章§4.4(p. 63)

その他の主張1件

提唱者 推測

尹2026は「前」に*mukaw-を認める語源説をBentley 2008に帰属させ、同説が不規則な*mukaw-i>vkʲaːを説明しなかったと報告する。

Bentley 2008の原文は未確認であり、帰属と評価は尹2026の報告から採る。

尹熙洙 2026 伝聞
Bentley (2008: 46) によって提案
文献
日琉諸語の一員としての宮古語音韻史 学位論文
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
第4章§4.4(p. 62)

単語家族の成員16件

語根拠
*mukap-c-mukap-reconstruction-hirako2024
むかふc-mukap-ojp-descent-editorial
*mukaw-c-mukap-mukaw-descent-editorial
*puta-mukaw-ic-one-person-composition-yun2026
*ma-mukaw-ic-front-composition-yun2026
*tamkaic-one-person-okinawan-development-yun2026
*mamkaic-front-okinawan-development-yun2026
*taᵐbukaic-one-person-miyako-borrowing-yun2026
*maᵐbukaic-front-miyako-borrowing-yun2026
*taᵐbβɨkɛːc-one-person-late-miyako-yun2026
*maᵐbβɨkɛːc-front-late-miyako-yun2026
taŋkaːc-mukaw-northern-reflexes-yun2026
taŋkaː-maŋkaːc-mukaw-northern-reflexes-yun2026
proto-japonic/mukap-is-i-past-yun2020c-mukasi-segmentation-yun2020
proto-ryukyuan/mukaw-i-ni-past-yun2020c-mukasi-pr-reconstruction-yun2020
ojp/mukasi-pastc-mukasi-long-word-syncope-yun2020

用例0件

用例はありません。

外部データベース0件

対応する外部項目はありません。