受く・受けるの系列
主張4件
上代の下二段語幹ukeに文語の受く・受くると現代語の受けるが続く。 受かるは西尾の類推による派生説で結ぶ。マーティンの*uka-Ci-は受けるの再建形であり、 受かるをそのまま祖語の語彙へ遡らせる根拠にはならない。
マーティンは受けるのukeruをukey-、*uka-Ci-に遡らせ、アクセント類をBとする。 編集部はこの系列をONCOJの受くukeに対応づける。
p.778の受けるの行を原本画像で確認した。再建形はマーティンによる。 ONCOJとの対応づけと時代区分pre-ojpは編集上の扱いである。
Martin, Samuel Elmo 1987 提唱
- 文献
- The Japanese Language through Time 書籍
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- 第6章§6.6、p.778、ukeru「receive」の行
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 支持
- 文献
- Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
- 立場
- 支持(別の説を支持します)
- 箇所
- lexicon.xml語彙素l030240a
編集部はONCOJの上代語幹ukeと、西尾が古事記・万葉集以来の語とする文語下二段の受くを、受けるの歴史的な系列として結ぶ。
西尾は受けるの文語形を下二段の受くとし、古事記・万葉集・源氏物語に見えると記す。ONCOJの語幹表記を文語の終止形に対応づける。
西尾寅彌 1954-08-20 支持
- 文献
- 動詞の派生について--自他対立の型による-- 論文/国語学17:105–117
- 立場
- 支持(別の説を支持します)
- 箇所
- pp.105–106、第1節
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 支持
- 文献
- Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
- 立場
- 支持(別の説を支持します)
- 箇所
- lexicon.xml語彙素l030240a
下二段の文語形受くは、下一段の口語形受けるに続く。
西尾が文語形とその口語形として扱い、大辞泉も同じ対応を記す。
西尾寅彌 1954-08-20 記述
- 文献
- 動詞の派生について--自他対立の型による-- 論文/国語学17:105–117
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- p.105、受けるの文語形を示す括弧内
松村明 2026-08-27 記述
- 文献
- デジタル大辞泉 辞典/コトバンク
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- コトバンク「受ける」活用・文語形欄
西尾は受かるを、-eru型他動詞と-aru型自動詞の多数の対に倣い、受けるから類推で派生した語と考える。
西尾1954の明示的な派生説である。受けるの文証が受かるより古いことと、 自他の型の類推を根拠とする。須賀2022は試験を受けることが合格を含意しない点を論じる。 通常の使役と結果の対応としては扱わない。
西尾寅彌 1954-08-20 提唱
- 文献
- 動詞の派生について--自他対立の型による-- 論文/国語学17:105–117
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- p.106、第1節の類推による受けるから受かるへの派生、p.107注3
松田浩平 2022-03-31 支持
- 文献
- 出来事と行為とことば 論文/応用心理学研究47(3):227–240
- 立場
- 支持(別の説を支持します)
- 箇所
- pp.233–236、非典型的な用法(2)と受かるの構文の類推