噛むのkam-
主張3件
公開された再建はマーティンの*kama-のみで、島袋2007の付録はこの語を扱わない。 同じ頁の「(鼻を)かむ」のkamuも同じ*kama-に遡る。
マーティンは噛むのkamuを*kama-に遡らせ、アクセント類をBとする。
疑問符を伴わない再建。動詞の表はアクセント類を数字ではなくAとBの記号で示す。 日本書紀のアクセント資料としてkamyi-si・kamyeru・kamyi-kyemu・kamyi-kyemeyの 4形を挙げる。 この語は島袋2007の付録に無く、日琉祖語の再建はマーティンの1件のみである。
Martin, Samuel Elmo 1987 提唱
B kamu < *kama-. 'chew, bite, eat; (= kamosu) brew'. B - B-B-B B-B-B. NS (T+ 15) kamyi-si HL(|)L, (39) kamyeru LLL, (33) kamyi-kyemu LL-L(|)H, (33) kamyi-kyemey ka mo LL-L-L(|)L(|)H; (kun) kamu LH. Mr (Bm) B. Edo B. Ib B.
- 文献
- The Japanese Language through Time 書籍
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- 第6章§6.6(p. 703)
「(鼻を)かむ」のkamuにマーティンは同じ*kama-を与える。 2つの見出しは祖形の綴りでは分かれず、アクセント類(?AとB)と語義だけで分かれる。
2つの見出しは同じ頁に上下に並び、祖形の綴りが一致する。 「かむ」の側のアクセント類には疑問符が付き、マーティンは望月の索引で fana kamuの第3音節の高点が落ちている旨を注記する。 第5章の名詞の表で*paや*kapaや*paraに起きるのと同じ形の重なりが、 第6章の動詞の表にも現れる。 ONCOJの語彙に「(鼻を)かむ」を語義とする項目は無い。
Martin, Samuel Elmo 1987 記述
?A kamu < *kama- 'blow (nose)'. A - A-A-B x-(B)-x. Ib A. (The Mg high dot is missing on the third syllable of fana kamu HH HL in Mochizuki's index.)
- 文献
- The Japanese Language through Time 書籍
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- 第6章§6.6(p. 703)
ONCOJは「酒を醸すために米を噛む」を別の語彙素に立て、マーティンは同じ見出しの中に 「(= kamosu) brew」として収める。
資料の間で語彙の単位の切り方が分かれる。ONCOJは2つの語彙素に分け、 用例は醸す側が11例(うち音仮名9例)、噛む側が1例(訓字)で偏る。 マーティンは1つの見出しに収め、括弧でkamosuを添える。 どちらの切り方を取るかはこの項目で決めていない。
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
kam / verb / chew rice to make sake
- 文献
- Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- lexicon.xml語彙素l030525a