語源項目

toposirosi

とほしろし

文証 上代日本語 形容詞(ク活用) Frellesvig-Whitman転写

とほしろし(上代日本語toposirosi)

資料横断で引く とほしろし

単位 1件

とほしろし 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
形容詞(ク活用)

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National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
toposiro / adjective / kuAdj / big, great
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l007197
吉村誠 2019 記述
明日香能 舊京師者 山高三 河登保志呂之
文献
万葉集テキストデータ データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
旧国歌大観番号324の原文欄(山部赤人、登神岳作歌)
吉村誠 2019 記述
山高美 河登保之呂思
文献
万葉集テキストデータ データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
旧国歌大観番号4011の原文欄(大伴家持、思放逸鷹夢見感悦作歌)

語形0件

語形情報はありません。

語形の状態 文証 再建 編集 説内
主張の等級 定説 通説 提案 推測 疑義

語義2件

大きく立派である。偉大である。雄大である。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
big, great
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l007197の語義1
精選版日本国語大辞典 2006 記述

公開データには引用本文を収録していません。

文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
とお‐しろ・し とほ‥①

気高く奥深い。歌論の用語。

精選版日本国語大辞典 2006 記述

公開データには引用本文を収録していません。

文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
とお‐しろ・し とほ‥②

諸説 3説/主張5件

白シ関係説

主張1件

とほしろしの後半を白シとみて、乙類のロを先行するトホへの同化の結果とする説。 甲乙の書き分けを否定の根拠と認めない立場にあたる。

音韻変化 提案

とほしろしのロが乙類であるのは、もともとの「白」のロが前行するトホの乙類に引かれて転じたものとみる説がある。

甲乙の書き分けを否定の根拠から外すための説で、精選版日国も岩波古語辞典も提唱者を挙げない。 同種の同化を示す他の語例は両辞典のこの箇所に並べられない。 ONCOJのtoposiro2例はいずれも音仮名書きで、乙類のロが安定して現れる。

精選版日本国語大辞典 2006 記述

公開データには引用本文を収録していません。

文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
とお‐しろ・し とほ‥の語誌(1)
大野, 晋, 1919-2008 1990.2 記述
文献
岩波古語辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
印刷頁948(PDF956頁)、とほしろしの語源欄

著しとの比較

主張1件

とほ+著しを考える個人ブログの比較。音対応と構成の根拠は未確定である。

同源候補 推測

katagipepoはとほしろしを、とほ(遠)としろし(白し)またはしるし(著し・印・兆・標)との合成として比較する。

個人ブログの比較で、音対応の論証は示されない。岩波古語辞典への言及があるが、 同辞典のとほしろし欄で確認できるのは白シとの甲乙差と同化説である。 しるし・しるすの単語家族はsirusi-mark項目に置き、とほしろしの成員資格は保留する。

katagipepo 2022-08-30 提唱
文献
「とほしろし(長大)」「とほし(遠し)」「とほす(通す)」「とほる(通る)」 ウェブ資料/湖畔の生活 言語探求日記
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
岩波古語辞典に言及する段落

たばしるとの関係説

主張1件

勢いよく流れる川という文脈から、たばしるに結ぶ森重敏の説。

派生 提案

森重敏はとほしろしの原義を激しく走る勢いの形容とみて、たばしる(走)と結ぶ。

著者は万葉集三二四・四〇一一の川を述語する用法を重視し、語幹の母音交替とホ・ボの相通を論じる。 たばしるとの派生関係は著者の分析で、原義の直接の文証ではない。 p.50では橋本進吉の偉大・雄大・広大とする一律の解に異議を述べる。

森重敏 1977-04 提唱
文献
「おぼのびに」と「とぼしろし」――付けたり、「をぐきがきぎし」(黄葉片々) 論文/萬葉
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
印刷頁49–50(PDF51–52頁)

その他の主張2件

提唱者 通説

阪倉はとほしろしについて橋本進吉の「『とほしろし』考」「万葉集の語釈と漢文の古訓点」の二論を参照文献に挙げる。

補注が書名だけを挙げ、橋本の論の内容は本文にも補注にも要約されない。 語彙研究文献語別目録は見出しとおしろしに橋本進吉『上代語の研究』を含む8件を挙げ、 岡崎義恵『美の伝統』、北条忠雄、片山享、村上七郎、森重敏、吉田金彦、佐藤稔の論が並ぶ。 橋本の二論の本文は入手できておらず、内容は橋本進吉『上代語の研究』(岩波書店)で確かめる。

阪倉篤義 2011 伝聞
橋本進吉「『とほしろし』考」「万葉集の語釈と漢文の古訓点」。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
補注*38、ダンプ頁386
rejection 通説

精選版日本国語大辞典は、とほしろしを「白し」に関係づけることが上代特殊仮名遣いの上から否定されているとする。

日国の紹介する否定論の記録であり、同辞典は同化説も併記する。 ONCOJの転写は同じ分かれ方を示す。白の語彙素はsirwo(rwo)、とほしろしの語彙素はtoposiro(ro)で、 とほしろしのロと白のロは書き分けられる。とほしろしの2例はいずれも音仮名書きで、 登保志呂之・登保之呂思の呂が乙類の仮名にあたる。 岩波古語辞典も同じ論点を語源欄に置く。

精選版日本国語大辞典 2006 記述

公開データには引用本文を収録していません。

文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
とお‐しろ・し とほ‥の語誌(1)
大野, 晋, 1919-2008 1990.2 記述
文献
岩波古語辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
印刷頁948(PDF956頁)、とほしろしの語源欄

用例0件

用例はありません。

外部データベース3件

john-benjamins

Frellesvig・Whitman(2008)、刊本p.24の表19・注12。しるしとAinu sirosiの比較はsirusi-mark項目に記す。

https://benjamins.com/catalog/cilt.294.03fre

manyogakkai

森重敏(1977)、印刷頁48–51。語源の議論は49–50頁にある。

https://manyoug.jp/wordpress/wp-content/uploads/2014/03/manyo_094.pdf

sato1983-goi-kenkyu-bunken-gobetsu-mokuroku

見出しとおしろしに8件(岡崎義恵『美の伝統』、北条忠雄「万葉集に見える〈とほしろし〉の考察」、 片山享「中世歌論に於ける〈たけたかし〉〈遠白し〉の成立――俊頼から俊成へ」、橋本進吉『上代語の研究』、 村上七郎「古代語〈とほしろし〉と〈のどよひ〉について」、森重敏、吉田金彦「万葉のことばと文学14〈とほしろし〉」、 佐藤稔「上代語〈とほしろし〉の解を辿る」)。