語源項目

ti

ち・乳

文証 上代日本語 名詞 Frellesvig-Whitman転写

乳(上代日本語ti)

資料横断で引く ち

単語家族と見出しの単位 2件

*tu-Ci「乳」ち source
ち 乳 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
名詞

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National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
ti / noun / milk; breast
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l050759
*tu-Ci 説内
言語
日琉祖語
種別
語根
品詞
語根

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語形0件

語形情報はありません。

語形の状態 文証 再建 編集 説内
主張の等級 定説 通説 提案 推測 疑義

語義1件

乳。乳房。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
milk; breast
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l050759の語義1

諸説 2説/主張4件

日琉語族内部の比較1説

日琉諸語どうしの対応と内的再建によります

乳のti

主張3件

公開された再建はマーティンの*tu-Ciのみで、島袋2007の付録はこの語を扱わない。 同じ頁の茅のtiも同じ*tu-Ciを持ち、アクセント類で分かれる。

再建 提案

マーティンは乳のtiを*ti[y]経由で*tu-Ciに遡らせ、アクセント類を1.3aとする。

道筋の全体に疑問符が1つ冠される。語末の-Ciは手の*ta-Ci、口の*kutu-Ciと同じ位置に置かれ、 その扱いはresearch/entries/ame-rain.yamlのc-martin-ci-notationが持つ。 cf.にtu「唾」を挙げ、その語義を疑問符付きで「liquid」とみる読みとmizu「水」を添える。 titiも比較対象に挙げる。 この語は島袋2007の付録に無く、日琉祖語の再建はマーティンの1件のみである。

Martin, Samuel Elmo 1987 提唱
1.3a ti ?< *ti[y] < *tu-Ci. 'milk'. *L - 1-1-x B-B-B. Km x. K: Hn LL "?". Sz 1. Sr cii B; Yn cii B. Cf. tu 'spit' (?= 'liquid', cf. mizu); titi.
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第5章§5.9(p. 545)
同定 通説

マーティンは同じ頁に語形tiの見出しを5つ立てる。血(1.1)・霊(?1.1)・茅(?1.2)・ 乳(1.3a)・(敬称の)男(?1.3a)である。祖形は*to-Ciと*tu-Ciの2つに分かれ、 血には祖形が無い。

5つは連続して並ぶ。茅と乳は同じ*tu-Ciを持ち、アクセント類(?1.2と1.3a)で分かれる。 霊の項は血と同一かどうかを疑問符付きで問い、*to-Ciと*tu-Ciの2つを併記する。 血の見出しには祖形が無く、research/entries/ti-blood.yamlがその扱いを持つ。 ONCOJの語彙のtiは6項目で、マーティンの5見出しとは並びが対応しない。

Martin, Samuel Elmo 1987 記述
?1.1 ti (?= 'blood'; ?< *ti[y] < *to-Ci; ?< *ti[y] < *tu-Ci). 'spirit; force'. / ?1.2 ti < *ti[y] < *tu-Ci. 'cogon (= thatching grass), Imperata cylindrica' (= tigaya). / ?1.3a ti ?< *ti[y] < *to-Ci. 'esteemed male': see titi, ozi, oozi. NS (T+ 39) H.
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第5章§5.9(p. 545)
同定 提案

マーティンはtiti「乳房、乳」を重複した形とみえると書き、乳のtiがその源であるか、 逆にtitiを切り詰めた形であるか、無関係であるかを決められないとする。

3つの可能性を並べて「unclear」と書き、選ばない。 重複の比較対象に挙がるmimi「耳」はresearch/entries/mimi-ear.yamlが扱い、 そちらでもマーティンは*mi-miと切る。momo「百」「桃」はこの作業環境に項目が無い。 titi「乳房、乳」はONCOJの語彙に無い。ONCOJのtitiは父のl050641(語形titi・sisi・toti、42例)と 樹木らしきl090372(2例)で、この語義の項目は立たない。 乳のtiとtitiの関係を上代の資料で確かめる材料は、この項目の側に無い。

Martin, Samuel Elmo 1987 疑問
?2.4 titi. 'breasts; milk'. (x) - 2-1-B (x-x-x). Km x. Hiroshima 1: Tk accent delay due to vowel unvoicing. Ib L = 2.4. The word looks to be a reduplication (like mimi and momo), but it is unclear whether ti (?< *tu-Ci) 'milk' is the source, is itself a truncation of titi, or is unrelated.
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
疑問(別の説に疑いを置きます)
箇所
第5章§5.9(p. 546)

日琉語族の外部との比較1説

日琉語族を超える語族設定を伴います。設定そのものが争われます

乳のtiと朝鮮語cyec

主張1件

マーティンがtitiの項で挙げる日本語外の比較。語形と語義を並べるにとどまり、 比較の対象はtitiであって乳のtiではない。

同源候補 推測

マーティンはtitiの項で朝鮮語cyec「乳房、乳」を比較対象に挙げ、 同語のcec-「濡れる」とは関係が無いらしいと括弧に入れて書く。

語形と語義を並べるにとどまり、音対応も他の語も示さない。 比較の対象はtitiであって乳のtiではない。tiとtitiの関係を決めない項の中に 置かれるため、この比較が乳のtiにどこまで及ぶかは項からは読めない。 朝鮮語の側で語形を絞る注記(cec-とは無関係らしい)を自ら添える点は、 山のyamaとトルコ語dağ(research/entries/yama-mountain.yaml)の比較には無い。

Martin, Samuel Elmo 1987 疑問
Cf. Korean 'cyec 'breasts; milk' (apparently not related to cec- 'get wet').
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
疑問(別の説に疑いを置きます)
箇所
第5章§5.9(p. 546)

用例0件

用例はありません。

外部データベース0件

対応する外部項目はありません。