Fara〜Firaの語中母音交替説
主張1件
春・原・墾を共通語基Far-への接尾母音の交替とみたうえで、原と開の間に語中母音の交替を認め、 両者を束ねる語基Fa/ir-を析出する。
阪倉は、Far-u〜Far-a〜Far-iを共通語基Far-への接尾母音の交替、Fara〜Firaを語中母音の交替とし、語基Fa/ir-を想定する。
本書自身が「想定されよう」と留保を付す。挙げるのは語形の並びで、母音の交替が 起こる条件も、交替を受ける語の範囲も示されない。 上代の韻文の側では、paru(250例)・para(151例)・pari(4例、動詞par 3例)・pira(3例)・ pirak(19例)がそれぞれ別の語彙素として立ち、ONCOJは互いを関係欄で結ばない。
阪倉篤義 2011 提唱
先に考えてきたのが、Far-u〜Far-a〜Far-iというような、共通の語基Far-に接尾する母音の交替であったのに対して、これは、Fara〜Firaという、語中の母音の交替関係で、ここから析出される語基としては、Fa/ir-のようなものが想定されよう。
- 文献
- 増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- 第一部3「語源の考え方」の節「「春」と「開く」」、ダンプ頁122
佐藤喜代治 1983 伝聞
阪倉篤義『日本語の語源』昭53・9講談社
- 文献
- 語彙研究文献語別目録 書籍所収論文/講座日本語の語彙 別巻
- 立場
- 伝聞(他の説として伝えます)
- 箇所
- 頁326「ひらく【開】」