阪倉のひらけた場所説
主張4件
ハラを動詞ハル(開・墾、晴)に対する情態言とみて、ひらけた場所の意と説く。 同じ意で人体のハラ(腹)を並べる。
阪倉は、情態言ハラ(原)を、閉じふさがったものがなくなって開けた状態になっている場所とみる。
晴るハルの意義から場所の名を導く論で、同じ段落で腹ハラをも同型に扱う。 精選版日国の語誌は、上代のハラが単独の用例に乏しく複合形に偏ることを指摘し、 地形・地勢の語とみない立場を取る。
阪倉篤義 2011 提唱
そういう状態になっている場所が、前述の情態言ハラ(原)であって、人体でも、前方から見て一番広く感じられる部分をハラ(腹)と呼ぶのである。
- 文献
- 増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- 第一部3「語源の考え方」の節「「春」の語源」、ダンプ頁119
阪倉は、ハラ(腹)を人体で前方から見て一番広く感じられる部分の名とみる。
原と腹を同じ「広く開けた」意で結ぶ。ONCOJは両者を別語彙素に立て、 腹の語彙素l080019には「protruding, middle part」の語義も立てる。
阪倉篤義 2011 提唱
人体でも、前方から見て一番広く感じられる部分をハラ(腹)と呼ぶのである。
- 文献
- 増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- 第一部3「語源の考え方」の節「「春」の語源」、ダンプ頁119
阪倉は、ハラをタヒラにヒラケたところとみる。
タヒラ・ヒラケルとの語形の重なりを義の記述に用いる一文である。 ONCOJはpira「flat」(l051776、3例)を立てるが、paraとの関係の注記は置かない。
阪倉篤義 2011 提唱
ハラとは、タヒラにヒラケたところでもあった。
- 文献
- 増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- 第一部3「語源の考え方」の節「「春」と「開く」」、ダンプ頁121
阪倉は、ハラ(原)を動詞ハル(開・墾)に対する名詞とし、ひらけた場所の意とみる。
情態言と動詞の対の一覧の一項で、動詞の側に開・墾の両表記を与える。 ONCOJは墾るpar(open land、3例)を立てるので、対にあたる動詞は上代に文証される。
阪倉篤義 2011 提唱
ハラ(原)ハル(開・墾) ひらけた場所。後述参照。
- 文献
- 増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- 第一部3「語源の考え方」の節「情態言の単独用法」、ダンプ頁110