血のti
主張3件
公開された再建は島袋の日琉祖語*tu:yひとつで、アクセントの対応に依る。マーティンは血のtiに祖形を挙げず、 「霊力」のtiに*tu-Ciなどを与えたうえで、両者が同じ語かを問うにとどめる。
再建 提案
島袋は日琉祖語*tu:y「血」を立て、本土祖語*ti:yを経て上代日本語tiに至る系列に置く。
日本語諸方言と琉球諸語のアクセントの対応から導いた再建。琉球祖語*ci:以下の各段階も同じ付録に載る。 母音の異なるPJ *tu:yとPMJ *ti:yの関係について、付録は語形を並べるにとどまる。
Shimabukuro, Moriyo 2007 提唱
blood (1.1) PJ *‾tu:y, PMJ *‾ti:y [ti, ‾ti:, ‾ti, ‾ti]: WOJ ti, MJ ti, PR *ci:, PA *ci: [ci, ‾ci:, ci:], PO *ci⌉: [‾ci:, ‾ci:, --], PY *‾cï:⌉ [‾cï:, ci:, si:], Y ‾ci:
- 文献
- The Accentual History of the Japanese and Ryukyuan Languages: A Reconstruction 書籍/Languages of Asia 2
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- 付録(p. 364)
アクセント 通説
マーティンは血のtiをアクセント類1.1に置き、この語には祖形を挙げない。
諸方言のアクセントと文献のアクセント資料をまとめた記述。血の項に再建形は無く、 同じ頁の他の見出しには*付きの祖形が並ぶため、記載の省略ではなく祖形を挙げない扱いにあたる。
Martin, Samuel Elmo 1987 記述
1.1 ti. 'blood'. H - 0-0-A A-A-A. Km (S) H. Mr (Bm) H-H. Edo H. Ib H = 1.1.
- 文献
- The Japanese Language through Time 書籍
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- 第5章§5.9(p. 545)
同定 推測
マーティンは「霊力」を表すtiに祖形*ti[y](<*to-Ciまたは*tu-Ci)を与え、この語が血のtiと 同じ語かどうかを疑問符付きで問う。
同一とみる読みにも2つの祖形にも、原文はすべて疑問符を冠する。血のtiの項(1.1)とは別の見出しに置かれ、 両者を結ぶ根拠は同じ頁に書かれていない。
Martin, Samuel Elmo 1987 疑問
?1.1 ti (?= 'blood'; ?< *ti[y] < *to-Ci; ?< *ti[y] < *tu-Ci). 'spirit; force'.
- 文献
- The Japanese Language through Time 書籍
- 立場
- 疑問(別の説に疑いを置きます)
- 箇所
- 第5章§5.9(p. 545)