語源項目

sirusi

しるし・印・標・験

文証 上代日本語 名詞 Frellesvig-Whitman転写

しるし・しるす・著し

資料横断で引く しるししるす
関係する語を引く シロシ

単語家族と見出しの単位 6件

*sirosi「印・標・験」しるし 編集

しるすと名詞しるしの派生関係を中心とする。著しとの同根関係は辞書の説として記す。 とほしろしは候補成員、アイヌ語sirosiは借用先の比較対象である。 *sirosiはFrellesvig・Whitmanの*siro(-)siから境界注記を省いた表示形である。 家族全体の祖形としては確定していない。*siros-を動詞語基とする分析は検討段階にある。

しるし 印・標・験 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
名詞

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National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xmlのl030915-main/l030915b
精選版日本国語大辞典 2006 記述
文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
しるし【印・標・験】
しるす 徴・記・印 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
動詞(四段)

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National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xmlのl030915a(stem sirus、QD)
しるし 著 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
形容詞(ク活用)

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National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xmlのl007174(siru、kuAdj)
大野, 晋, 1919-2008 1990.2 記述
文献
岩波古語辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
印刷頁695(PDF703頁)、しるし【著し】
*sirosi 説内
言語
日琉祖語
種別
語源形
品詞
名詞

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*sirosi 説内
言語
琉球祖語
種別
語源形
品詞
名詞

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*siros- 説内
言語
日琉祖語
種別
語源形
品詞
動詞語基(候補)

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語形3件

7母音説3件

siro(-)si 7母音説 再建
Frellesvig, Bjarke 2008 提唱
文献
Evidence for Seven Vowels in Proto-Japanese 書籍所収論文/Proto-Japanese: Issues and Prospects
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
刊本p.24、表19
sirosi 7母音説 再建

f-sirosi-fw-sourceの分節注記を省いた表示形。音列の再建は同じである。

siros- 7母音説 再建

c-siros-baseによる条件付きの動詞語基候補。

語形の状態 文証 再建 編集 説内
主張の等級 定説 通説 提案 推測 疑義

再建体系1件

7母音説 日琉語族内部の比較 旧説

6母音に中舌狭母音*ɨを加え、*ɨi>イ乙・*əi>エ乙とする。朝鮮語族との比較からは支持されるが、琉球諸語と上代東国諸語に対応する区別が現れない。

母音:*i・*u・*e・*ə・*o・*a・*ɨ

日本語版Wikipedia執筆者 revision 110111359; 2026-06-30 未記入
この母音交替に対し中舌の狭母音*ɨを再建し、*ɨi > i2, *əi > e2とする研究
文献
日琉祖語 ウェブ資料/Wikipedia日本語版
立場
未記入(stanceの欄がありません)
箇所
「イ列乙類の由来」節

語義0件

語義情報はありません。

諸説 5説/主張7件

日琉語族内部の比較3説

日琉諸語どうしの対応と内的再建によります

しるすの連用形の名詞化

主張2件

しるすと名詞しるしの派生関係、および著しとの同根関係を記す辞書の分析。

派生 通説

名詞しるしは動詞しるすの連用形の名詞化である。

精選版日国が明記する分析である。ONCOJも同じsuperEntry内で名詞にdeverbalを付す。

精選版日本国語大辞典 2006 記述
文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
しるし【印・標・験】の語源注
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 支持
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
lexicon.xmlのl030915-main/l030915a・b
同源候補 通説

岩波古語辞典は著しとシルシ(徴・標)を同根とする。

同辞典の語源欄による。形容詞と名詞・動詞のどれを派生元とするかは定めない。

大野, 晋, 1919-2008 1990.2 提唱
文献
岩波古語辞典 辞典
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
印刷頁695(PDF703頁)、しるし【著し】の語源欄

*sirosiと母音上昇

主張1件

西部上代語uと琉球祖語*oの対応から*siro(-)siを立てるFrellesvig・Whitmanの説。

再建 提案

Frellesvig・Whitmanは西部上代語sirusiと琉球祖語*sirosiを対応させ、日琉祖語*siro(-)siを立てる。

7母音説の中舌母音と区別された*oの再建である。著者は琉球資料をThorpe(1983)に拠るとする。 表19直後ではsirusを*sirV-sと分析する根拠が他の複合語例より弱いと述べる。 再建形の*oからとほしろしの乙類roへの対応はこの箇所に示されない。

Frellesvig, Bjarke 2008 提唱
*siro(-)si
文献
Evidence for Seven Vowels in Proto-Japanese 書籍所収論文/Proto-Japanese: Issues and Prospects
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
刊本p.24、§3.1、表19と直後の段落

*siros-iの名詞化仮説

主張2件

上代語の連用形名詞化と名詞*sirosiの再建から動詞語基*siros-を推定する分析。語基内部の分節と*-iの意味は未確定である。

再建 推測

名詞*sirosiと上代語幹sirusの対応から、動詞語基*siros-を条件付きで推定する。

*oはFrellesvig・Whitmanの名詞再建に、s末尾の語幹はONCOJのsirusに依る編集上の推定である。 名詞・動詞の母音が祖語段階でも一致し、名詞化の関係が遡ることを仮定する。 動詞の琉球諸語の対応形は未照合である。著者が*siros-を独立に再建したという帰属は置かない。

Frellesvig, Bjarke 2008 支持
文献
Evidence for Seven Vowels in Proto-Japanese 書籍所収論文/Proto-Japanese: Issues and Prospects
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
刊本p.24、表19と直後の段落
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 支持
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
lexicon.xmlのl030915a(語幹sirus)
語形成 推測

名詞*sirosiを動詞語基*siros-に名詞化要素*-iが付いた形と分析する仮説を置く。

上代sirusからsirusiを作る連用形名詞化を、名詞の*o再建に接続した編集上の仮説である。 阪倉はsakar-i・yom-iのiを「こと」「もの」を意味する接尾語とし、神にもkamu+iの分析を示す。 阪倉の当該節に*siros-iの分析はない。「もの」という意味をこの語の*-iにも与える点は、その説の適用候補である。 kamu+i・po+iでは母音連続の説明も要る。*siros-iの子音語幹への接尾と、各語の*iの同一性は別に検証する。 FWの*siro(-)siはsの前の境界を問題にする。*siros-iはsの後の境界を置くため、両者は*[[siro-s]-i]のように両立し得る。 この分節だけではFWが検討する*o直後の境界を説明しない。*siros-の語根としての不可分性も確定しない。

精選版日本国語大辞典 2006 支持
文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
しるし【印・標・験】の語源注
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 支持
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
lexicon.xmlのl030915-main/l030915a・b
Frellesvig, Bjarke 2008 支持
文献
Evidence for Seven Vowels in Proto-Japanese 書籍所収論文/Proto-Japanese: Issues and Prospects
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
刊本p.24、表19と直後の段落
阪倉篤義 2011 支持
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
第一部3「名詞化するi」、ダンプ頁111–112;増補「カミの成立」、ダンプ頁445

日琉語族の外部との比較2説

日琉語族を超える語族設定を伴います。設定そのものが争われます

アイヌ語hi・-iとの形態の比較

主張1件

名詞化機能の類似を比較する。日本語との歴史的同一性やアイヌ語sirosiの内部派生は未確認である。

morphological-comparison 推測

アイヌ語の名詞化要素hi・-iは、*siros-iの名詞形成を比較する材料となる。

Bugaevaはhiをthing/place/timeと記し、名詞主要部から名詞化辞への発達を論じ、ape-o-iを例示する。 Shchepkinも地名Sesekiをsesekと名詞化要素iに分ける。名詞化機能そのものは両資料に記述がある。 日本語の*-iとの歴史的同一性をこの類似からは定められない。sirosiへの適用も編集上の比較にとどまる。 FWの借用説ではアイヌ語sirosiは語全体の借用例である。語末iをアイヌ語内で添えたとする独立の証拠は未確認である。

Bugaeva, Anna 2016-10-26 支持
文献
On the Innovative Nature of Sakhalin Ainu: Focusing on Nominalization 論文/Studia Orientalia
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
p.100、(i) Lexical nominalizations、例5b
Shchepkin, Vasilii 2024-02-29 支持
文献
On some Ainu toponyms in Japanese texts of late 18th century ウェブ資料/東北大学東北アジア研究センター上廣歴史資料学研究部門・Topics
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
Sesekiの段落
Frellesvig, Bjarke 2008 支持
文献
Evidence for Seven Vowels in Proto-Japanese 書籍所収論文/Proto-Japanese: Issues and Prospects
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
刊本p.24、注12

アイヌ語sirosiへの借用

主張1件

日本語変種からアイヌ語への借用説。借用元の方言と年代は未確定である。

借用 提案

Frellesvig・Whitmanはアイヌ語sirosiを日本語からの借用とし、日琉祖語*oの再建を支える例とする。

刊本注12が述べる借用分析である。借用元の方言と年代は特定しない。 著者は母音上昇を経ていない日本語変種からの借用と、上昇以前の借用の二案を示し、後者を低く見る。 西部上代語sirusiが直接sirosiになったという音変化は主張しない。 田村・萱野の辞書の当該項は語の存在を確認する資料で、借用方向の根拠には用いない。

Frellesvig, Bjarke 2008 提唱
Note further that this word was borrowed into Ainu as sirosi
文献
Evidence for Seven Vowels in Proto-Japanese 書籍所収論文/Proto-Japanese: Issues and Prospects
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
刊本p.24、注12

単語家族の成員1件

語根拠
ojp/toposirosi-great 候補後半と著しの関係は未確定である。文献の比較と音対応上の問題はtofosirosi項目に記す。

関連する単位1件

シロシ 文証

所有者などを示す印。

田村・萱野の沙流方言辞書で見出しを確認した。アクセントの表示は補わない。

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用例0件

用例はありません。

外部データベース2件

コトバンク 株式会社ビジネスアーキテクト・株式会社C-POT

精選版日本国語大辞典の名詞しるしの語源注。

https://kotobank.jp/word/印-32766

nam-ainu-archive

田村・萱野の沙流方言辞書。sirosiとsirosi oを照会できる。

https://ainugo.nam.go.jp/search/word?typeDict=on&word=sirosi