語源項目

murasaki

むらさき・紫・紫草

文証 上代日本語 名詞 Frellesvig-Whitman転写

紫(上代日本語murasaki)

資料横断で引く むらさきむら

対象の単位 4件

むらさき 紫草 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
名詞

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National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
murasaki / noun / (red, purple) gromwell (Lithospermum erythrorhizon)
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l051539の語義1
むらさき 紫 文証
言語
上代日本語
種別
語
品詞
名詞

ネットワークで見る

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
purple, violet; colour dyed from the root of the plant
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l051539の語義2
むらさき 紫 文証
言語
日本語
種別
語
品詞
名詞

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精選版日本国語大辞典 2006 記述

公開データには引用本文を収録していません。

文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
見出し「むらさき【紫】」の語義⑤
*むら 説内
言語
日本語(時代を特定しない)
種別
形態素
品詞
未記入

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語形0件

語形情報はありません。

語形の状態 文証 再建 編集 説内
主張の等級 定説 通説 提案 推測 疑義

語義2件

紫草。根が染料になる多年草。

精選版日本国語大辞典 2006 記述

公開データには引用本文を収録していません。

文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
見出し「むらさき【紫】」の語義①

紫草の根で染めた色。赤と青との間色。

精選版日本国語大辞典 2006 記述

公開データには引用本文を収録していません。

文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
見出し「むらさき【紫】」の語義②

諸説 2説/主張6件

群ら咲き説

主張2件

草のむらさきを、群がるさまを表わす語基ムラと動詞サクの複合とみる。 第一部1では唱道者不明の説として保留付きで伝え、第一部3では語基の分析の一例に置く。

語形成 通説

草のむらさきを「群ら咲き」すなわち花が群れて咲くことによる名とする説明を、阪倉は正否を保留して伝える。

唱道者は本文に示されず、阪倉は「果たしてこれが正しいかどうかはわからないが」と付す。 精選版日国の語誌はこの語構成に触れず、語源の説明を持たない。 ムラサキ科の花が群れて咲くという記述は日国の語義①にも「包葉の間に先の五裂した 白い小さな漏斗状花が咲く」とあるが、群生を語源に結び付ける記述は無い。

阪倉篤義 2011 伝聞
その点は、この草は花が群れて咲くから「群ら咲き」と言ったのだ、という説明が行なわれている。果たしてこれが正しいかどうかはわからないが
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「むらさき」の語源」、ダンプ頁027
切れ目 提案

阪倉はムラサキのムラを動詞ムル(群る)に対比される語基とし、これが動詞「咲ク」と複合したものとみる。

第一部3の情態言の節で、語基が動詞と対比される型の一例としてこの語を挙げる。 第一部1では唱道者不明の説として保留を付して伝えた同じ語構成を、 ここでは自らの語基の分析の枠に組み入れる。二箇所の立場の差は本文が説明しない。 名詞muraと動詞mure-の関係はONCOJが別語彙素として立てる(l004060・l031741a)。

阪倉篤義 2011 提唱
前に述べたムラサキ(紫)のムラも、動詞ムル(群る)と対比して考えられるように、やはりこの種の語基で、これは動詞「咲ク」と複合している。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部3「語源の考え方」の節「情態言」、ダンプ頁105

草から色へ、色から醤油へ

主張2件

草の名が染色名に転用され、さらにその色から醤油の名になる二段の転用。

語義変化 定説

阪倉は色名の紫を、紫草の根の色素で染めたことからその草の名むらさきを染色名に転用したものとする。

ONCOJは色の語義の定義そのものに「colour dyed from the root of the plant」と書き、 精選版日国も語義②を「紫草の根で染めた色」とする。 染色の手順は日国の語誌が椿などの灰汁を媒染剤とすると述べ、 万葉三一〇一の「紫は灰さすものそ」を根拠に引く。

阪倉篤義 2011 記述
紫色はもと紫草の根に含まれている色素によって染めたので、その草の名「むらさき」を、そのまま、それによる染色名に転用したのである。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「むらさき」の語源」、ダンプ頁026
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 支持
colour dyed from the root of the plant
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
lexicon.xml語彙素l051539の語義2
精選版日本国語大辞典 2006 支持

公開データには引用本文を収録していません。

文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
支持(別の説を支持します)
箇所
見出し「むらさき【紫】」の語誌(2)
語義変化 提案

阪倉は醤油をむらさきと言うのを女房詞とし、その色が紫であったことによる命名とする。

色による命名という点は精選版日国と一致する。女房詞とみる点は分かれ、 日国は同じ項の鰯の意にだけ女房詞と注記し、醤油の意の用例を明治期に取る。 阪倉は室町時代ごろという時期を女房詞の説明として括弧に入れて示すにとどめ、 醤油の用例を挙げない。

阪倉篤義 2011 記述
たとえば、醤油のことを「むらさき」と言うが、これは、もと女房詞(室町時代ごろ、御所に仕える女房たちの使いはじめた隠語)で、その色が紫であったことからの命名であることは言うまでもない。
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第一部1「名づけの由来」の節「「むらさき」の語源」、ダンプ頁026
精選版日本国語大辞典 2006 記述

公開データには引用本文を収録していません。

文献
精選版日本国語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
見出し「むらさき【紫】」の語義⑤の用例、東京風俗志(1899‐1902)〈平出鏗二郎〉中

その他の主張2件

用例の同定 定説

ONCOJが語彙素l051539に置く万葉集の17例はmurasakiの例であり、巻一・二〇の武良前と 巻十四・三五〇〇の牟良佐伎が音仮名で語形を示す。

ONCOJが17例を同じ語彙素に立て、2例の音仮名がmurasakiの全音節を示す。

National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
語彙素l051539および各歌のXML
comparison_set 提案

阪倉はmurasakiの第一要素muraを「群がっているさま」を表す語基(情態言)とし、 動詞muru「群る」と対比する。

阪倉が情態言という語構成上の範疇にmuraを置き、muruとの関係を明記する分析である。 ONCOJの上代語では動詞語幹mureが文証される。muraに含まれるmur-は、語義と派生系列の 一致にもとづき尹2020の*murと同定する(mura-flockのc-mur-identification)。

阪倉篤義 2011 提唱
ムラサキ(紫)のムラも、動詞ムル(群る)と対比して考えられる
文献
増補 日本語の語源 書籍/平凡社ライブラリー729
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第一部3「語源の考え方」の節「情態言」、ダンプ頁105
National Institute for Japanese Language and Linguistics 2021 記述
mure / verb / be many together
文献
Oxford-NINJAL Corpus of Old Japanese データセット
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
lexicon.xml語彙素l031741a

用例4件

資料
oncoj-2021
箇所
巻一・二〇
表記
武良前
転写
murasaki
注
武良前野murasaki nwo「紫野」の第一要素。音仮名がmurasakiの全音節を示す。
資料
oncoj-2021
箇所
巻三・三九五
表記
紫
転写
murasaki
注
託馬野に生える植物を指し、その植物で衣を染める文脈に現れる。
資料
oncoj-2021
箇所
巻十二・二九七六
表記
紫
転写
murasaki
注
下紐の色を指す文脈に現れる。
資料
oncoj-2021
箇所
巻十四・三五〇〇
表記
牟良佐伎
転写
murasaki
注
根を掘る植物を指す。音仮名がmurasakiの全音節を示す。

書誌 4件/ページ367、見出し「むらさき【紫】」

採録元: 語彙研究文献語別目録

目録はむらさきに4件を挙げる。阪倉1978は本項で本文を確認した資料の初版にあたる。

見出し著者文献名書誌注
むらさき
紫
伊原昭「万葉の紫とその背景」『語文』21昭40・6本文未確認。
むらさき
紫
阪倉篤義『日本語の語源』昭53・9講談社2011年の増補版をsource `sakakura2011-nihongo-no-gogen`として参照した。
むらさき
紫
佐竹昭広『万葉集抜書』昭55・5岩波書店本文未確認。
むらさき
紫
吉川良子「上代・中古文学に表われた〈紫〉」『大谷女子大国文』11昭56・3本文未確認。

外部データベース2件

語誌情報ポータル(語誌データベース) 国立国語研究所

紫/ムラサキの見出しが語誌情報ポータルに登録されている。索引のみを参照し、記事本文は見ていない。

https://goshidb.ninjal.ac.jp/goshidb/word.php?goiso=%E7%B4%AB&reading=%E3%83%A0%E3%83%A9%E3%82%B5%E3%82%AD&hinshi=%E5%90%8D%E8%A9%9E-%E6%99%AE%E9%80%9A%E5%90%8D%E8%A9%9E-%E4%B8%80%E8%88%AC

ムラサキ 語源由来辞典

異表記: 紫・むらさき

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