現象記述

語頭母音脱落

Initial-vowel loss

頭母音脱落語頭音消失 vowel aphaeresisinitial-vowel clipping

語頭の母音または母音を含む初頭音節が失われ、後続音が語頭に立つ歴史的変化である。 日本語史ではi・uを含む形が短縮され、d・b・zなどの濁音が語頭に現れる語が代表例として挙げられてきた。

時期

世紀は出典に基づく概算です。用例・対応形の範囲は、その間ずっと変化が進行していたことを意味しません。

語頭i・uの脱落形

中古日本語〜現代日本語・約11世紀〜現在用例・対応形の範囲

Martinが1020年の例として挙げるdaiteから、現代に残る短縮形までを含みます。語ごとに成立時期が異なり、長い形との併存もあります。この範囲全体を一度の音変化の期間とは捉えません。

Martin, Samuel Elmo 1987 伝聞
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
pp.29–30
鈴木豊 2010-02 伝聞
文献
語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
pp.136–137
中村幸彦 1982-1999 伝聞
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
「だく」「いだす」「だす」項

対象範囲

  • 独立語の初頭に生じた脱落を中心に扱う。複合語接合部の母音脱落は、形成過程と語彙化を検討する比較資料に置く。
  • 古いi・u・m表記には複数の音声過程と表記慣習が関わりうる。母音脱落、入り渡り鼻音、前鼻音化した濁音、表記慣習を分けて検討する。
  • 変化方向の判定には、古形と新形の年代、意味の連続、方言形、同時代の併存を語ごとに照合する必要がある。

連鎖の「>」は時間的な変化の主張を示す。ローマ字形は比較用の転写であり、音価の完全な再現を含意しない。

分析と検証項目 5件

各分析の提案者は本文と出典に示します。評価はEUJによるもので、検証項目を併記します。

語彙変化と構文的拡張の二層

提案

個別語で起きた語頭母音脱落と、成立した短形を利用する類推・語形成を別段階に置く。 どこからド系列への類推、だすから複合動詞後項-dasuへの拡張、でくからできるへの活用再編を同じ時系列上で区別できる。

検証項目

  • 短形の初出が、同じ形を利用する類推形や新しい複合語より早い。
  • 古い複合形では-idasuと-dasuが併存し、新しい語では-dasuが直接選ばれる。
Martin, Samuel Elmo 1987 伝聞
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
p.81注15
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「いだす」「だす」「でく」「できる」項

低い語頭iによる条件づけ

提案

語頭iの低い音調が脱落を促したという奥村三雄1958の指摘を、独立語の歴史資料で再検証する。 語ごとのアクセント資料と初出年代を対応させる必要がある。

検証項目

  • 低起式のiCV-語に短形が偏る。
  • 高い語頭iをもつ同構造語は長形を保ちやすい。
権景愛 1999-03-25 伝聞
文献
上代日本語の母音脱落とアクセント―融合標示の手段としての両者の相関性― 論文/日本語と日本文学
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
pp.35-36の奥村三雄1958紹介

鼻音要素と表記の曖昧性

提案

濁音前に現れるi・u・mの一部が、母音だけ、入り渡り鼻音を伴う母音、前鼻音化した濁音を異なる仕方で写した可能性を置く。 表記上のi消失と音声上の母音脱落が常に一致するという前提を外す。

検証項目

  • 同一語にiD-・uD-・mD-・D-の異綴りが集中する。
  • 方言のnd-・mb-形が、古い異綴りの分布と対応する。
Martin, Samuel Elmo 1987 伝聞
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
p.81注15
ichhan 更新2007-12-01; 参照2026-08-24 提唱
文献
連濁はなぜ起こるのか―ア行音の問題 ウェブ資料
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4節「母音の無声化」
順列和語辞典編集者 更新2025-02-23; 参照2026-08-24 伝聞
文献
だく(抱) ウェブ資料/順列和語辞典
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
補注

出づ系列のD始まり語幹分析

推測

出づ・出だすを、表層形id-u・id-as-uの内部にD始まりの語幹をもつ系列として分析する編集仮説である。 iを古い音韻制約または音声的補助要素に関わる部分とみなし、d-u・d-as-uという切れ目を検討する。 この表記の資格は編集上の切れ目に限る。

検証項目

  • 活用形と派生形を通じてdが安定し、iの出現だけが時代・方言・形態環境で揺れる。
  • 独立語と複合語後項に同じ切れ目を支持する古表記が現れる。
  • 比較日琉資料で語幹初頭に対応する子音が確認できる。
Martin, Samuel Elmo 1987 伝聞
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
pp.29-30; p.81注15
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「いづ」「いだす」「だす」項

後続有声子音・鼻音による条件づけ

提案

初頭狭母音の脱落環境を、後続する濁音またはマ行音によって記述する。 まだ・よだつのような対照例も対象に含める。

検証項目

  • i・uの後続子音が有声阻害音または鼻音である語に脱落例が偏る。
  • 無声阻害音が後続する語は初頭母音を保ちやすい。
柳田征司 1985 提唱
文献
日本語音韻史の構想 論文/愛媛大学教育学部紀要 第II部 人文・社会科学
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
p.21追記

例と出典のネットワーク

例を選ぶと、それを説明する主張と出典がつながります。線は記録上の参照関係を示します。語の派生方向や同系関係を示すものではありません。

例

抱く

idaku > daku

主要例

定説

単語ネットワークへ(1)単語ネットワークへ(2)
説明する主張

例の一覧 11件

各行を開くと、語形の位置づけ、主張、評価、出典を確認できます。同じ語について複数の比較を収録する場合があります。

11件を表示しています。

収録例 11件

抱く idaku > daku 主要例 定説

脱落: i- > ∅

中古に短縮形が文証される。

ネットワークで見る:emj/idaku

ネットワークで見る:emj/daku

いだくidakuから語頭iが脱落して、だくdakuが成立したとする。

定説 複数の研究書と辞書が変化を明記し、中古の短縮形が文証される。
Martin, Samuel Elmo 1987 記述
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
pp.29-30
鈴木豊 2010-02 記述
文献
語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
pp.136-137
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「だく」項

この例へのリンク

出す idasu > dasu 主要例 定説

脱落: i- > ∅

単独語の語史と複合動詞後項-dasuの展開を分けて調べる必要がある。

ネットワークで見る:emj/idasu

ネットワークで見る:jpn/dasu

いだすidasuから語頭iが脱落して、だすdasuが成立したとする。

定説 研究書と古語辞典が変化を明記する。
Martin, Samuel Elmo 1987 記述
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
pp.29-30
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「いだす」「だす」項

この例へのリンク

出る idu > deru 形態変化を伴う例 通説

脱落: i- > ∅

語頭母音脱落と活用体系の変更を含む。

ネットワークで見る:ojp/idu

ネットワークで見る:jpn/deru

いづiduからでるderuに至る過程には語頭iの脱落と活用体系の変更が含まれる。

通説 辞書類が語史を示す。音韻変化と形態変化の段階分けが必要である。
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「いづ」「でる」項
鈴木広光 2013-11-26/2013-11-28 記述
文献
ハノイ大学集中講義 日本語学「日本語のオノマトペの世界」 報告書/平成25年度ハノイ大学への教員派遣事業報告
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
参考資料pp.4-5

この例へのリンク

どこ iduko > idoko > doko 主要例 定説

脱落: i- > ∅

中間形いどこが文証される。

ネットワークで見る:ojp/iduko

ネットワークで見る:emj/idoko

ネットワークで見る:jpn/doko

いづこidukoからいどこidokoを経て、語頭iの脱落したどこdokoが成立したとする。

定説 中間形いどこが文証され、複数の研究が代表例に挙げる。
Martin, Samuel Elmo 1987 記述
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
p.30; p.81注15
鈴木豊 2010-02 記述
文献
語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
pp.136-137
権景愛 1999-03-25 伝聞
文献
上代日本語の母音脱落とアクセント―融合標示の手段としての両者の相関性― 論文/日本語と日本文学
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
pp.35-36
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「いどこ」「どこ」項

この例へのリンク

ばら ubara ~ ibara ~ mubara > bara 主要例 定説

脱落: 初頭音節 > ∅

古形の異形と鼻音分析が重要になる。

ネットワークで見る:ojp/ubara

ネットワークで見る:jpn/bara

うばらubaraなどの古形から初頭音節が脱落し、ばらbaraが成立したとする。

定説 研究書、辞書、語彙論の概説が同じ方向を示す。古形にはうばら・むばら・いばらの異形がある。
Martin, Samuel Elmo 1987 記述
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
pp.29-30
鈴木豊 2010-02 記述
文献
語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
p.136
沖森卓也 2010-04 記述
文献
日本語史概説 書籍/日本語ライブラリー
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第2章「音韻史」
玉村文郎 1984-09-20 記述
文献
語彙の研究と教育(上) 書籍/日本語教育指導参考書12
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
p.16
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「うばら」「ばら」項

この例へのリンク

奪ふ ubafu > bafu 比較例 通説

脱落: u- > ∅

現代標準語の見出し形ではない歴史的な比較例である。

ネットワークで見る:emj/ubafu

ネットワークで見る:emj/bafu

うばふubafuから語頭uが脱落して、ばふbafuが成立したとする。

通説 日本語史概説と辞書がこの連鎖を採る。
鈴木豊 2010-02 伝聞
文献
語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
p.137の沖森卓也1998紹介
沖森卓也 2010-04 記述
文献
日本語史概説 書籍/日本語ライブラリー
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第2章「音韻史」
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「うばふ」「ばふ」項

この例へのリンク

尿 ibari > bari 比較例 提案

脱落: i- > ∅

辞書記述以外の独立した検討が必要である。

ネットワークで見る:emj/ibari

ネットワークで見る:jpn/bari

いばりibariから語頭iが脱落して、ばりbariが成立したとする。

提案 古語辞典の語誌で確認できる。独立した研究記述を継続して探す必要がある。
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「いばり」「ばり」項

この例へのリンク

まだ imada > mada 対照例 通説

脱落: i- > ∅

結果が語頭濁音にならない対照例である。

ネットワークで見る:ojp/imada

ネットワークで見る:jpn/mada

いまだimadaから語頭iが脱落して、まだmadaが成立したとする。

通説 アクセント研究と古語辞典が例に挙げる。
権景愛 1999-03-25 伝聞
文献
上代日本語の母音脱落とアクセント―融合標示の手段としての両者の相関性― 論文/日本語と日本文学
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
pp.35-36の奥村三雄1958紹介
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「いまだ」「まだ」項

この例へのリンク

よだつ iyodatu > yodatu 対照例 提案

脱落: i- > ∅

結果が語頭濁音にならない対照例である。

ネットワークで見る:emj/iyodatu

ネットワークで見る:jpn/yodatu

いよだつiyodatuから語頭iが脱落して、よだつyodatuが成立したとする。

提案 古語辞典の語誌で確認できる。
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「いよだつ」「よだつ」項

この例へのリンク

出来る ideku > deku > dekiru 形態変化を伴う例 通説

脱落: i- > ∅

初段は語頭母音脱落、後段は活用の再編である。

ネットワークで見る:emj/ideku

ネットワークで見る:emj/deku

ネットワークで見る:jpn/dekiru

いでくidekuから語頭iが脱落して、でくdekuが成立したとする。

定説 古語辞典が変化を明記する。
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「いでく」「でく」項

でくdekuの活用が再編され、できるdekiruが成立したとする。

通説 古語辞典が上一段化の語史を示す。
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「でく」「できる」項

この例へのリンク

ざりがに izarigani > zarigani 比較例 提案

脱落: i- > ∅

学術論文の分類表に採られる。語の命名史も照合対象になる。

ネットワークで見る:jpn/izarigani

ネットワークで見る:jpn/zarigani

いざりがにizariganiから語頭iが脱落して、ざりがにzariganiが成立したとする。

提案 学術論文の分類表と辞典系ウェブ資料が同じ由来を示す。
鈴木豊 2010-02 記述
文献
語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
p.136
公益財団法人日本漢字能力検定協会 参照2026-08-24 記述
文献
〈蝲蛄〉(ざりがに) ウェブ資料/漢字ペディア
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「由来」欄

この例へのリンク

既往記述 15件

研究

語頭濁音語の成立過程を分類し、いだく・いづこ・うばら・いざりがにの短縮を「語頭母音の脱落」に置く。 風間力三1975と沖森卓也1998の分類も紹介する。

鈴木豊 2010-02 記述
文献
語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
pp.135-137
研究

語頭母音脱落を、連濁形の取り出し、上略、倒語、類推、語頭有声化などから区別する。 いだくとだく、いばらとばら、いざるとざるを歴史的な二重形として扱う亀井孝1970の議論を紹介する。

鈴木豊 2011-02 記述
文献
語頭濁音語を派生させる接頭語について―「ド-」「ブ-」「ブチ-」を中心に― 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
pp.171-173
研究

語頭iを失った例にばら・だす・だくを挙げ、だく・どこなどの年代を示す。 どれ類推説と、濁音前のi・u・mを鼻音性に結ぶ柴田武の見解も紹介する。

Martin, Samuel Elmo 1987 記述
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
pp.29-30; p.81注15
研究

音韻史の概説で、うばふ・むばふ、うばら・むばら、いだく・うだく・むだくから初頭音節が脱落し、語頭濁音形が生じたと記す。

沖森卓也 2010-04 記述
文献
日本語史概説 書籍/日本語ライブラリー
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
第2章「音韻史」
研究

語頭狭母音脱落には後続子音が濁音またはマ行音であるという条件があったと述べ、カ行イ音便との対応を論じる。

柳田征司 1985 提唱
文献
日本語音韻史の構想 論文/愛媛大学教育学部紀要 第II部 人文・社会科学
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
p.21追記
書誌手掛かり

出版社目次は「語頭狭母音の脱落と非母音連続型字余り」という節を掲げる。本文の論証と語例は未確認である。

柳田征司 2014-05-10 記述
文献
日本語の歴史5上 音便の千年紀 書籍
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
出版社掲載目次
研究

現代和語の語形制約を論じる中で、ばらを古語うばら・いばらの第1拍が脱落した形と説明する。

玉村文郎 1984-09-20 記述
文献
語彙の研究と教育(上) 書籍/日本語教育指導参考書12
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
p.16
教材

中立的な語頭濁音和語として抱く、出る・出す、ド系指示語、ばら、ざるをまとめ、日葡辞書と新撰字鏡の形を示す。 たれからだれへの変化はどれへの類推とする。

鈴木広光 2013-11-26/2013-11-28 記述
文献
ハノイ大学集中講義 日本語学「日本語のオノマトペの世界」 報告書/平成25年度ハノイ大学への教員派遣事業報告
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
参考資料pp.4-5
辞典

個別項目の語誌として、だく・だす・でる・どこ・ばら・ばふ・ばり・まだ・よだつ・でく・できるの古形と変化を記す。 語ごとに記述の強さが異なるため、項目単位で証拠を評価する。

中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
各見出し項目
ウェブ上の仮説

城生佰太郎1977の入り渡り鼻音説を紹介し、語頭i・uの鼻音化、無声化、消失、入り渡り鼻音消失を連続した過程として提案する。

ichhan 更新2007-12-01; 参照2026-08-24 提唱
文献
連濁はなぜ起こるのか―ア行音の問題 ウェブ資料
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
第4節「母音の無声化」
ウェブ辞典

だくの辞書記述を集め、語頭狭母音脱落説と濁音前の入り渡り鼻音を写したi表記の省略説を併記する。

順列和語辞典編集者 更新2025-02-23; 参照2026-08-24 伝聞
文献
だく(抱) ウェブ資料/順列和語辞典
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
補注
ウェブ上の比較

ざるをいざるの上略とする『大言海』説を伝える資料がある。笊籬に由来する説も併記され、候補例としての扱いが必要である。

順列和語辞典編集者 更新2024-09-29; 参照2026-08-24 伝聞
文献
ざる(笊) ウェブ資料/順列和語辞典
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
「大言海」欄
Katsukawa 2025-04-19 伝聞
文献
【語源】いろいろな台所用品の語源 ウェブ資料/日本語教師のネタ帳
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
「ざる(笊)」節
辞典

ざりがにをいざりがにの略と説明し、後ずさりする動きに命名を結びつける。

公益財団法人日本漢字能力検定協会 参照2026-08-24 記述
文献
〈蝲蛄〉(ざりがに) ウェブ資料/漢字ペディア
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「由来」欄
教材

だくをいだく・うだくの頭母音脱落と説明し、現象を語頭音消失aphaeresisの一例として紹介する。

英進館中高一貫部 刊行日不明; 参照2026-08-24 伝聞
文献
語頭音消失 ウェブ資料/中高一貫部 英語コラム
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
本文冒頭

比較候補 6系列

ざる(笊)

疑義
izaru > zaru

新撰字鏡の伊佐留は古形の存在を支える。現代形ざるへの変化には、いざる上略説と笊籬由来説がある。 直接の連続を示す年代資料が必要である。

鈴木広光 2013-11-26/2013-11-28 提唱
文献
ハノイ大学集中講義 日本語学「日本語のオノマトペの世界」 報告書/平成25年度ハノイ大学への教員派遣事業報告
立場
提唱(その出典が言い出します)
箇所
参考資料p.5
鈴木豊 2011-02 伝聞
文献
語頭濁音語を派生させる接頭語について―「ド-」「ブ-」「ブチ-」を中心に― 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
p.173の亀井孝1970紹介
順列和語辞典編集者 更新2024-09-29; 参照2026-08-24 伝聞
文献
ざる(笊) ウェブ資料/順列和語辞典
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
「大言海」欄
Katsukawa 2025-04-19 伝聞
文献
【語源】いろいろな台所用品の語源 ウェブ資料/日本語教師のネタ帳
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
「ざる(笊)」節

どれ

疑義
idure > idore > dore

直接の母音脱落連鎖と、どこを基点にした類推という分析が競合する。Martinが紹介する小松説はどれ・どの・どんなを類推形とする。

Martin, Samuel Elmo 1987 伝聞
文献
The Japanese Language through Time 書籍
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
p.81注15
鈴木広光 2013-11-26/2013-11-28 記述
文献
ハノイ大学集中講義 日本語学「日本語のオノマトペの世界」 報告書/平成25年度ハノイ大学への教員派遣事業報告
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
参考資料p.5

だれ

疑義
tare > dare

どれへの類推による語頭濁音化を比較対象とする。

鈴木広光 2013-11-26/2013-11-28 記述
文献
ハノイ大学集中講義 日本語学「日本語のオノマトペの世界」 報告書/平成25年度ハノイ大学への教員派遣事業報告
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
参考資料p.5
鈴木豊 2010-02 記述
文献
語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
p.136

だめ

疑義
atame > adame > dame

沖森卓也1998の分類はこの連鎖を挙げる。古語辞典は囲碁語の駄目を見出しに立てるため、語史の接続を確定する資料が必要である。

鈴木豊 2010-02 伝聞
文献
語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
立場
伝聞(他の説として伝えます)
箇所
p.137の沖森卓也1998紹介
中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「だめ」項

伊達Date

疑義
itate ~ idate > Date

地名・氏名の古形と現代形を直接結ぶ音韻史資料を要する。一般的な語頭母音脱落の類例は補助資料に留まる。

複合動詞後項-dasu

提案
X-idasu > X-dasu

古い複合形が直接脱落を経験した場合と、短形-dasuの成立後に形成された語を分ける。 見出す・取り出すなど各語の初出と異形を個別に確認する必要がある。

中村幸彦 1982-1999 記述
文献
角川古語大辞典 辞典
立場
記述(そう書いてあります)
箇所
「いだす」「だす」項

本文未確認の文献

風間力三(1975)「語頭濁音の語」『甲南大学紀要 文学編』17

full-text-unlocated 紹介元

「上略による濁音露出」の下に語頭狭母音脱落を置くと鈴木が報告する。

沖森卓也(1998)「語頭の濁音化」『立教大学日本語研究』5

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語頭音節脱落の例を細分した分類が鈴木に引用される。

横山辰次(1956)「国語に於ける頭音脱落の現象」『文芸研究』23

full-text-unlocated 紹介元

題名が現象に直接対応する。本文の所在を継続して探す。

柴田武(1989)「語頭の濁音、その存在と発音」『奥村三雄教授退官記念 国語学論叢』

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語頭濁音の音声解釈を扱う文献として鈴木の文献表に載る。

奥村三雄(1958)「音韻とアクセント―アクセント研究の意義―」『国語国文』27-9:1-16

metadata-found 紹介元

低い語頭iが脱落しやすいという説を権が引用する。リポジトリ書誌と原誌書誌の題名照合が残る。

城生佰太郎(1977)「現代日本語の音韻」『岩波講座日本語5 音韻』

full-text-unlocated 紹介元

ばら・だす・どこ・だくを入り渡り鼻音から説明する記述が個人サイトに引用される。

亀井孝・大藤時彦・山田俊雄編(1963)『日本語の歴史1 民族のことばの誕生』平凡社

full-text-unlocated 紹介元

でる・だく・ざる・どれ・どこの古形を扱う記述が個人サイトに引用される。

屋名池誠(1992)「母音脱落―日本語上代中央方言資料による形態音韻論的分析―」『女子大文学 国文篇』43:1-41

bibliography-only

上代中央方言の形態音韻論的分析。語頭独立語への適用範囲は未確認である。

探索記録

academic・2026-08-24

検索語: 語頭母音の脱落/語頭狭母音の脱落/頭音脱落/語頭濁音語/イダク ダク/イヅコ ドコ

機関リポジトリ、国立国会図書館、CiNii、国語学全文データベース、国文学論文目録を照合した。

dictionaries・2026-08-24

検索語: いだく/だく/いだす/だす/いづ/でる/いどこ/どこ/うばら/ばら/うばふ/ばふ/いばり/ばり/いまだ/まだ/いよだつ/よだつ/いでく/でく/できる/ざる/だめ

角川古語大辞典の各見出しと公開辞典系ページを照合した。

web・2026-08-24

検索語: 語頭音消失/aphaeresis 日本語 抱く/いざる ざる 語源/いざりがに ざりがに

教育機関、個人サイト、共同編集辞典、漢字辞典の記述を確認し、更新日と保存版を記録した。

x・2026-08-24

検索語: site:x.com イダク ダク 語頭/site:twitter.com 語頭母音 脱落 日本語/site:x.com いづこ どこ 語源/site:twitter.com いざる ざる 語源

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