文献
語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について
鈴木豊 ・2010-02
- 種別
- 論文
- 収録
- 文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 発行
- 文京学院大学総合研究所
- 識別子
issue9pages133-149ndlbib10644144ndl_pid12320537- リンク
- https://www.bgu.ac.jp/library/wp-content/uploads/sites/11/2022/08/fsell2009_133-149.pdf
- アーカイブ
- https://dl.ndl.go.jp/pid/12320537
- 利用条件
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この文献を引用する項目 25件
ば
鈴木豊 2010-02 伝聞
ば【場】*名語記〔1275〕
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 伝聞(他の説として伝えます)
- 箇所
- §5.1(p.143)
ある物事が存在したり行われたりする空間。
鈴木豊 2010-02 記述
「バ(場)」と「トコロ(所)」は「場所」の意味(ある物事が存在したり行われたりするところ)を共通にもつ類義語である。
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- §5.2(p.145)
鈴木は風間力三1975の説明として、niφa>nφa>mba>baという推移を引く。 風間は人名の大庭・饗庭と『倭名抄』の於保無波を中間段階の資料に挙げる。
鈴木豊 2010-02 伝聞
niφa>nφa>mba>baのごとき推移をたどるのであろう。
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 伝聞(他の説として伝えます)
- 箇所
- §2.3(p.135)
鈴木は大庭oponipaの後部成素で狭母音iが脱落し、oponpaが生じたと推定する。
鈴木豊 2010-02 提唱
oponipa>oponpa
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- 要旨(p.133)および表3(p.147)
鈴木はoponpaから前鼻音を伴うopoᵐbaが生じたと推定する。
鈴木豊 2010-02 提唱
oponpa>opo˜ba
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- 表3(p.147)
鈴木は大庭から後部成素baが取り出され、独立して使用されたことで語頭濁音語baが成立したとする。
鈴木豊 2010-02 提唱
「オホバ」の後部成素を独立させた語であり
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- §1(p.134)
鈴木はbaがnipaの「何かを行うための場所」という意味を継承して抽象的な空間を表すようになり、 niwaは庭園の意味へ収斂したとする。
鈴木豊 2010-02 提唱
「バ(場)」は本来「ニワ(庭)」がもっていた意味のうちの「何かを行うための場所」の意味を引きついでいる
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- §5.1(p.144)
後部成素-baは菅家文草(900年頃)の馬場から、独立語baは古辞書では色葉字類抄・名語記(1275)から、 本文中の単独例は岩波古語辞典・精選版日本国語大辞典が引く太平記・足利本論語抄・バレト写本(14〜16世紀)から、 仮名書きの単独例は17世紀(日葡辞書・狂言記)から文証され、上代・中古に単独例はない。
鈴木豊 2010-02 記述
古辞書に見える用例としては『色葉字類抄』(平安時代末)の「バ 弓場」、『名語記』(1275)の「問 家ノマヘヲニハトナツク如何(中略)又場ノ字ヲモニハトヨメル」、「次 ウチハ トハノハ如何 コレハ場也 庭也」、「次 ユハ ハヽ 如何 同前 場也 庭也 弓場 馬場也」(引用は田山方南校閲、北野克写(1983)『名語記』勉誠社による)が古いものである。
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- §4(p. 138)
後部成素-baは菅家文草(900年頃)の馬場から、独立語baは古辞書では色葉字類抄・名語記(1275)から、 本文中の単独例は岩波古語辞典・精選版日本国語大辞典が引く太平記・足利本論語抄・バレト写本(14〜16世紀)から、 仮名書きの単独例は17世紀(日葡辞書・狂言記)から文証され、上代・中古に単独例はない。
鈴木豊 2010-02 記述
語頭濁音語としての「バ(場)」は平安時代末から鎌倉時代初期には成立していた可能性はあるが、古辞書以外の用例は17世紀以降のものであり、14〜16世紀の用例がない(「バナカ(場中)」は『天草版伊曽保物語』(1593)に用例がある)。
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- §4(p. 138)
後部成素-baは菅家文草(900年頃)の馬場から、独立語baは古辞書では色葉字類抄・名語記(1275)から、 本文中の単独例は岩波古語辞典・精選版日本国語大辞典が引く太平記・足利本論語抄・バレト写本(14〜16世紀)から、 仮名書きの単独例は17世紀(日葡辞書・狂言記)から文証され、上代・中古に単独例はない。
鈴木豊 2010-02 記述
前記『名語記』の「問 家ノマヘヲニハトナツク如何(中略)又場ノ字ヲモニハトヨメル」、「次 ウチハ トハノハ如何 コレハ場也 庭也」の記述からは語頭濁音語としての「バ(場)」は未だ成立していないように見受けられる。
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- §4(p. 140)
後部成素-baは菅家文草(900年頃)の馬場から、独立語baは古辞書では色葉字類抄・名語記(1275)から、 本文中の単独例は岩波古語辞典・精選版日本国語大辞典が引く太平記・足利本論語抄・バレト写本(14〜16世紀)から、 仮名書きの単独例は17世紀(日葡辞書・狂言記)から文証され、上代・中古に単独例はない。
鈴木豊 2010-02 記述
望月郁子(1974)によって語頭濁音語を検索するとその他に「ハ(場・庭)〈平双〉」(色葉)〈略〉を加えることができる。
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- §6(p. 146)
後部成素-baは菅家文草(900年頃)の馬場から、独立語baは古辞書では色葉字類抄・名語記(1275)から、 本文中の単独例は岩波古語辞典・精選版日本国語大辞典が引く太平記・足利本論語抄・バレト写本(14〜16世紀)から、 仮名書きの単独例は17世紀(日葡辞書・狂言記)から文証され、上代・中古に単独例はない。
鈴木豊 2010-02 記述
−バ(場) 〈略〉 914 菅家文草〔900頃〕 〈略〉 バ−(場) 〈略〉 87 名語記〔1275〕
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- 表2(p. 144)
複合語大庭は、おほにはとおほばの二つの読みで文証され、和名抄の郡名・郷名表記於保無波は前鼻音を伴う中間段階を写す。
鈴木豊 2010-02 伝聞
『倭名抄』に美作、但馬の郡名・郷名に/大庭[於保無波]/と見えるのは、推移の中間段階の姿を示す。
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 伝聞(他の説として伝えます)
- 箇所
- §2.3(p. 135)
宣長は、古い文献に場が大庭・馬場の形でしか見えないことから、ばをにはの音便とみる。
鈴木豊 2010-02 伝聞
本居宣長は『玉勝間』(1795〜1812刊)の中で語頭濁音語について「後ノ世にこそ濁りていへ、古ヘはみな清ていへりし也」とし、「場は、ふるくも大庭 馬場などは見えたれど、たゞ場といへることは見えず、こはもとにはにて、おほには、うまにはなるを、音便にばとはいひなせる也」と述べている。
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 伝聞(他の説として伝えます)
- 箇所
- §2.3(p. 135)
「場は大庭に由来する」という言い方は、宣長(玉勝間・古事記伝)が大庭・馬場を証例に場=庭の略を説いたことと、 鈴木2010が「オホバの後部成素を独立させた語」と定式化したことの要約にあたり、X上の投稿はその出典を示さない。 同じ返信に見える段階図nipa>npa>mba>baは、風間1975の系列niφa>nφa>mba>baと一致する。
鈴木豊 2010-02 提唱
「バ(場)」は「オホニハ(大庭/大場)」からいわゆる連声濁の変化を被って生じた「オホバ」の後部成素を独立させた語であり
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 提唱(その出典が言い出します)
- 箇所
- §1(pp. 133–134)
精選版日本国語大辞典がば【場】①に挙げる〔名語記(1275)〕は、現存する名語記では確かめられない。 名語記は経尊自筆本が唯一の伝本で所在不明、影印は未刊、公刊翻刻は巻第七を欠き、自筆本そのものが巻第一を欠く。
鈴木豊 2010-02 記述
(引用は田山方南校閲、北野克写(1983)『名語記』勉誠社による)
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- §4(p. 138)
いだくidakuから語頭iが脱落して、だくdakuが成立したとする。
鈴木豊 2010-02 記述
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- pp.136-137
いづこidukoからいどこidokoを経て、語頭iの脱落したどこdokoが成立したとする。
鈴木豊 2010-02 記述
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- pp.136-137
うばらubaraなどの古形から初頭音節が脱落し、ばらbaraが成立したとする。
鈴木豊 2010-02 記述
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- p.136
うばふubafuから語頭uが脱落して、ばふbafuが成立したとする。
鈴木豊 2010-02 伝聞
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 伝聞(他の説として伝えます)
- 箇所
- p.137の沖森卓也1998紹介
いざりがにizariganiから語頭iが脱落して、ざりがにzariganiが成立したとする。
鈴木豊 2010-02 記述
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- p.136
語頭i・uの脱落形
鈴木豊 2010-02 伝聞
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 伝聞(他の説として伝えます)
- 箇所
- pp.136–137
語頭濁音語の成立過程を分類し、いだく・いづこ・うばら・いざりがにの短縮を「語頭母音の脱落」に置く。 風間力三1975と沖森卓也1998の分類も紹介する。
鈴木豊 2010-02 記述
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- pp.135-137
だれ
鈴木豊 2010-02 記述
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 記述(そう書いてあります)
- 箇所
- p.136
だめ
鈴木豊 2010-02 伝聞
- 文献
- 語頭濁音語「バ(場)」の成立過程について 論文/文京学院大学外国語学部文京学院短期大学紀要
- 立場
- 伝聞(他の説として伝えます)
- 箇所
- p.137の沖森卓也1998紹介