現象記述
被覆形と露出形の交替
Covert–exposed (apophonic) alternation and the exposed-form element i
上代日本語の一群の名詞は、単独で立つ露出形(kamwi「神」・tukwi「月」・pwi「火」・ame「雨」)と、複合語の前項に立つ被覆形(kamu-・tuku-・po-・ama-)を持つ。有坂秀世が露出・被覆の名で立てたこの交替について、日本語史の多くの研究者は、露出形の語末の乙類のイ・エを被覆形の語末母音と古い要素iとの融合とみる(*kamu+i>kamwi、*tuku+i>tukwi、*ama+i>ame、*ko₂+i>kwi、*po₂+i>pwi)。この見方では被覆形が語彙素の最も古い形で、露出形はそこにiを添えて派生した形にあたる。この記録は、その要素iを日琉祖語の単位として立て、単語家族の項目(神・月・火)がその単位を参照する。
時期
世紀は出典に基づく概算です。用例・対応形の範囲は、その間ずっと変化が進行していたことを意味しません。
時期は未詳です。
対象範囲
- この記録は露出形を作る要素iの単位と、被覆形と露出形の派生の向きを扱う。個々の語の再建(*kamui・*tukoi・*poi)と反映形の対応は各項目が持つ。
- 要素iを接尾辞とみる分析と、ペラール2013のように露出形を二重母音*ui・*oi・*əiで再建して要素の形態論的な資格を述べない分析は、同じ交替の二つの記述として並置する。
- 現代語の複合語における交替の分布(Labrune・Irwin 2021の主題)は扱わない。
上代日本語の転写はFrellesvig–Whitman式(kamwi・tukwi・pwi)で、引用は原文の表記(kamï・tukï・i₂)を保つ。星印は再建形を示す。要素iの綴りは体系ごとに異なり、c-exposed-i-spellingsに並べる。
分析と検証項目 0件
各分析の提案者は本文と出典に示します。評価はEUJによるもので、検証項目を併記します。
例と出典のネットワーク
例を選ぶと、それを説明する主張と出典がつながります。線は記録上の参照関係を示します。語の派生方向や同系関係を示すものではありません。
条件に合う例がありません。検索語を変えてください。
例の一覧 0件
各行を開くと、語形の位置づけ、主張、評価、出典を確認できます。同じ語について複数の比較を収録する場合があります。
0件を表示しています。
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既往記述 0件
比較候補 0系列
本文未確認の文献
探索記録
academic・2026-09-11
検索語: Labrune Irwin 2021 Japanese apophonic compounds i suffix/Pellard 2013 Ryukyuan perspectives proto-Japonic vowel *oi *ui hifukukei/Martin 1987 kamu-Ci unspecified consonant
Labrune・Irwin 2021の著者公開稿(注2・注19)、ペラール2013のHAL公開稿(pp.87–89)、マーティン1987のpp.36・52・435を本文で確かめた。大野1974・阪倉1966・山口1985・有坂1931・1934はLabrune・Irwin 2021の参照に拠り、本文は未見。
x・2026-09-11
検索語: 被覆形 露出形 語末 i 接尾 カミ カム ツキ ツク 乙類
LingLang@言語学好きの2014-01-22の連投2件(三類の列挙と、被覆形の残り方の偏り)と、すきえんてぃあ@書けの2019-10-11の投稿(kami.yamlに既登録)を得た。前者2件の本文をpublish.x.comのoEmbedで取得して登録した。